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東奔西走キャッシュレス 第65回 「分割払い」でメルカリは新たなニーズを掘り起こせるか

マイナビニュース / 2024年10月18日 18時35分

この場合、メルカリで売却するときの価格が購入時よりは安くなったとしても、売上をメルカードの精算に充てることで分割払いの残債を減らすことができるため、「数カ月のレンタル料」というイメージで使えるというわけです。

もちろん今までも一括払いで同様のことはできましたし、他社カードで分割払いを利用していたユーザーもいるでしょう。ポイントは今まで分割払いに触れてこなかったメルカリのヘビーユーザーを取り込めるという点です。

リボ払いは避けたいけれど一括で一度に支払うの厳しい……という利用者にとっては、無理せずに自分の好きな商品を試して、仮に自分に合わなくても売却して返済に充てるという手段が取れることはメリットでしょう。ヘビーユーザーであれば、その辺りの感覚もある程度は予想できて、リセールバリューを考慮して検討できる人は多そうです。

「高額商品でも、これまで以上に計画的に購入しやすくなる」と李氏は言います。分割払いなので最大でも支払い回数は24回に収まるため、リボ払いよりは安全性は高いのですが、かといって購入しすぎると無理が出てしまいます。こうした点について李氏は、AI与信の存在をアピールします。

AI与信によって適切な与信額を設定できている、というのが李氏の考えです。AI与信の精度も向上しているそうで、直近の3四半期における回収率は99%を超えており、現状は与信が適切に設定されているとの認識を示します。

今回の施策には、メルペイにとっては分割払いによる手数料収入の増加、メルカリにとっては商品の売買の活性化といったメリットがあります。2回分割払いが多いと手数料的にはメリットが薄くなりますが、分割払いに慣れたユーザーがさらに多くの分割払いを利用することで、手数料などに貢献することはあるでしょう。

さらにメルカードでは、メルカリ以外の利用でも分割払いに対応するよう機能拡張を検討しており、他にも他社クレジットカードにある機能は順次カバーしていきたいとしています。

スマホのタッチ決済への対応といったサービス面の拡充、2枚目カードの発行といったビジネス面での展開もありえますが、具体的な予定はないと言います。逆にメルカリでの後払いサービスをメルカードに一本化することもないということで、マーケットプレイスでの支払い方法に関しては選択肢を確保していく考えを示しています。

分割払いを計画的に利用するユーザーが増えるのか、トラブルなくメルカリの利用拡大に繋がるのか。メルペイの今後の舵取りは注視していきたいところです。
(小山安博)



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