挂甲の武人、踊る人々…“ハニワ界のスター”たちが空前規模で大集結! 特別展「はにわ」、東京国立博物館で開幕
マイナビニュース / 2024年10月22日 18時40分
埴輪が初めて国宝に指定されてから今年でちょうど50年。東京・上野の東京国立博物館 平成館で、挂甲の武人 国宝指定50周年記念 特別展「はにわ」が開催されています。“埴輪の最高傑作”と評される国宝「埴輪 挂甲の武人(けいこうのぶじん)」と、独特のゆるい造形で愛される同館の人気者「埴輪 踊る人々」を筆頭に、東北から九州まで約50箇所から、約120件の選りすぐりの至宝が集結。タイトルの冠につけられた「挂甲の武人」「国宝」「50」の3つのキーワードが、空前規模のスケールを象徴しています。
○同展を象徴する3つのキーワード「挂甲の武人」「国宝」「50」
埴輪の造形美の極致とされ、郵便切手のモチーフにもなった同館所蔵の国宝「埴輪 挂甲の武人」。この埴輪には、実は同一工房で製作されたと考えられる、兄弟のようによく似た埴輪が4体います。同展は、アメリカ・シアトル美術館から約60年ぶりの里帰りとなる1体をはじめ、ふだんは国内外の別々の博物館や美術館に所蔵されている「挂甲の武人」たち5体が、史上初めて一堂に会するという超貴重な機会なのです。
「国宝」というキーワードは、「第1章 王の登場」の展示品が“国宝オンリー”の非常に贅沢な構成だということ。「金象嵌銘太刀」「金製耳飾」「金銅製沓」など、ここで登場するのはすべて国宝。王の役割の変化と連動するように移り変わる副葬品から古墳時代を概説し、埴輪が作られた時代と背景を、すべて国宝で振り返っています。
また「50」という数字は、全国各地の約50箇所の所蔵・保管先から作品が集結したこと、1973年(昭和48年)、東洋館で特別展観「はにわ」が開催されてから約50年ぶりに、満を持して開催される「はにわ展」だということ。現在にいたる“埴輪の50年間”を振り返りながらも「単なる名品展にはしたくなかった」と、同館 学芸研究部 考古室主任研究員の河野正訓さん。そこで、この50年間で格段に進んだ埴輪に関する調査の最新の研究成果をできるだけわかりやすく伝える構成とし、それに合う最高の作品を選んだと自信をのぞかせます。
○埴輪といえばコレ! 「埴輪 踊る人々」が修理後初のお披露目
古墳時代の3世紀から6世紀にかけて作られた埴輪。日本列島で独自に出現し発達した埴輪は、服や顔、しぐさなどを簡略化し、丸みを持った特徴で、世界的にも珍しい造形。展示は同館の代表的な所蔵品のひとつ「埴輪 踊る人々」から始まります。
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