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知って納得、ケータイ業界の"なぜ" 第180回 コンビニとDXで能登地域の創造的復興を目指す、石川県と協定を結んだKDDI高橋氏の狙い

マイナビニュース / 2024年10月28日 17時54分

中でも高橋氏が期待を寄せているのがドローンの活用だ。高橋氏によると、米国のラスベガスでは警察がドローンを活用し、緊急通報があると即座にドローンが飛行して状況を把握するという取り組みを実施しているとのこと。そこで高橋氏はそうした取り組みを能登地域でも実施し、平時から防犯などにも対応できる環境を整えたいと意欲を見せる。

地方のデジタル人材不足にどう対応するのか

ただ少子高齢化による人口減少が著しい地方の社会課題を解決するテクノロジーとして、注目されているものはそれら2つだけに限らない。公共交通不足の課題を解決する自動運転など、さまざまな技術の活用が考えられるだろう。

それゆえ高橋氏は、今後複数のテクノロジーを組み合わせた新たなソリューションを開拓にも期待を寄せているようだ。実際同社は清水建設らと、Starlinkを活用して北海道新幹線のトンネル建設現場からロボットやドローンを活用してトンネルの坑内外の3Dの点群をリアルタイムで伝送する実証実験を実施しているのだが、こうした取り組みにはスペースXの側からも驚きの声が挙がるという。

それだけに高橋氏は「日本人はそうした組み合わせがめちゃくちゃ上手いんじゃないかと最近思っている」と話し、複数の技術を組み合わせることで大きな価値を生み出せると考えているようだ。とりわけ自動運転はこれから旬になる技術として注目しており、ライドシェアには抵抗感を示す人が多い一方、タクシーを自動運転にすることに対しては非常に前向きの声が多いとのこと。それだけに、現時点で具体的な取り組みがある訳ではない様子だが、取り組み自体には前向きな様子だ。

ただ地方でデジタル技術を活用する上で、非常に大きな課題となってくるのがデジタルに長けた人材の不足だ。ハード面の整備がどれだけ進んでも、デジタルを活用できる人材がいなければその環境を生かすことはできない。

そうした課題を解決する上で、高橋氏は1つにリモートの活用を挙げている。コロナ禍を経てリモートの活用が大きく進んだこともあり、リアルに人材を派遣しなくてもリモートである程度対応できる部分が増えているという。

ただ一方で高橋氏は、地方の行政機関からは人材の提供に対する要請を非常に多く受けているとのこと。そうしたことからKDDIとしても要望のある自治体に人材を提供する施策を進めていくというが、そのモデルケースとなるのが現在の石川県における馳知事と副知事との関係だと高橋氏は話す。

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