ディーン・フジオカ主演『モンテ・クリスト伯』は数ある“復讐劇”の中でなぜ「別格」なのか…一気見に最適な理由
マイナビニュース / 2024年11月6日 11時0分
放送当時は『おっさんずラブ』(テレビ朝日)が旋風を巻き起こしていたが、ネット上で「もう1つの隠れた名作」として並び称えられていたのが当作。両作とも放送終了後に視聴者自身が作った“架空の続編”をX(当時・Twitter)に書き込まれるほどだった。
○一話完結では得られないカタルシス
圧倒的なイケメンと存在感が称えられる一方、「何を演じてもディーン様」と言われがちで、演技力は必ずしも評価されていなかったディーン・フジオカは当作で評価が一変。純粋な漁船員から、凄惨な拷問に苦しむ姿、スマートな投資家に変貌しての帰還、復讐を執行する冷酷な男という落差を演じ切り、最終回は少しのセリフと表情で繊細な感情を表現して感動を誘った。
西谷弘、野田悠介、永山耕三の演出陣が手がける洗練された映像も、黒岩勉らしい人間の業をえぐるような脚本も回を追うごとに冴え渡り、視聴者の感情移入を加速。今秋のゴールデン・プライム帯は16作中9作が刑事・医療・法律がテーマでその大半が一話完結の構成だが、終盤にはそれらでは得られづらい特大のカタルシスが得られる作品となった。
2013年の『半沢直樹』(TBS)の大ヒット以降、各局が復讐劇の連ドラを量産。2018年の放送当時もゴールデン・プライム帯で3期連続だったため、「またか」という感はあったが、そんなマンネリを忘れさせる快作であり、それは6年過ぎた今でも色あせていない。
日本では地上波だけで季節ごとに約40作、衛星波や配信を含めると年間200作前後のドラマが制作されている。それだけに「あまり見られていないけど面白い」という作品は多い。また、動画配信サービスの発達で増え続けるアーカイブを見るハードルは下がっている。「令和の今ならこんな見方ができる」「現在の季節や世相にフィットする」というおすすめの過去作をドラマ解説者・木村隆志が随時紹介していく。
木村隆志 きむらたかし コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者、タレントインタビュアー。雑誌やウェブに月30本のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組にも出演。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもある。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』など。 この著者の記事一覧はこちら
(木村隆志)
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