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パナソニックの業界初「ミストが出る掃除機」、現場ではどんな人たちが活躍?

マイナビニュース / 2024年11月5日 11時0分

画像提供:マイナビニュース

パナソニックは10月下旬に業界初「マイクロミスト」機能を搭載したセパレート型コードレススティック掃除機「MC-NX810KM」を発売しました。ヘッドからミストを噴霧するというこの掃除機、滋賀県にあるパナソニックの八日市工場で生産されています。

八日市工場は、掃除機の商品企画から設計、樹脂をはじめとした部品成形から製品組み立てまで一貫して行える、まさに「モノづくり拠点」といえる場所。今回、新製品発売のタイミングにあわせて、八日市工場を見学してきました。

○掃除機のヘッドからマイクロミスト、どんなメリットが?

マイクロミストを噴霧する掃除機はどうして開発されたのでしょう? 製品のプロジェクトリーダーとして製品化を実現した重藤元暢氏に、製品の特長と開発の経緯を聞きました。

家庭用の掃除機は年々高性能化し、掃除力もアップしています。通常、掃除機だけでは、水拭きした床のようなサラサラとした触感までは再現できません。これはフローリングといった床の細かな凹凸に目に見えないレベルの微細なゴミが入り込み、吸引掃除だけでは吸い取れないことが理由です。

清潔性を重視して、掃除機で吸引掃除したあとに水拭きをするというご家庭もあるでしょう。最近は吸引と水拭きを同時に行う「水拭き掃除機」も登場していますが、水拭き掃除機は本体が大きく重くなりがちで、汚水やモップの後片付けも面倒。そこで「掃除機だけで拭き掃除のような結果を得られる」ことを目的に開発されたのが、今回のマイクロミスト機能を搭載した掃除機なのです。

マイクロミスト機能は、ヘッド前方から床に向けて約10マイクロメートルのミスト粒を噴霧。この水分がヘッド内のブラシと床に落ちている目に見えないレベルの超微細なゴミに付着することで、ブラシとゴミが引きつけ合う「液架橋力(えきかきょうりょく)」という力が働きます。これにより、吸引だけでは掃除できない超微細なゴミまで除去できるようになる仕組みです。

マイクロミストは今までにない面白い新機能ですが、パナソニック内部での開発方法も従来とは異なっています。

パナソニックでは通常、企画部が製品提案を行い、その提案にあわせて技術部が技術設計をする流れ。しかし本製品に関しては、「拭き掃除がいらない掃除機を作る」という命題が先にあり、スタート段階から企画と技術が一緒に開発を進めるという、パナソニックとしては珍しい方法だったそうです。プロジェクトリーダーを務めた重藤氏は技術部のスタッフで、普段は基板設計を専門にしています。

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