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Windows Subsystem for Linuxガイド 第41回 WSL GUI設定

マイナビニュース / 2024年11月7日 15時31分

これに対して、GUI設定アプリでは、設定項目の依存関係、Windowsバージョンへの依存などのルールを設定時に判断することができるため、WSLを起動したら設定ファイルがエラーだったという問題は起こらない。ただし、GUI設定アプリでは、以前から.wslconfigファイルにあるエラーのある行は無視して、勝手に削除することはない。WSLのバージョン間やプレビューと安定版の違いなど、廃止された設定行が残る可能性がある。このとき、wslsettings.exeは、これを無視するだけだ。

なお、wslsettings.exeは、.wslconfigファイルを直接書き換えるため、少なくとも、同時にエディタで.wslconfigファイルを書き換えるようなことはしないほうがいいだろう。基本的には、wslsettings.exeを使えば、.wslconfigを直接編集する必要はないはずだ。

前掲の表を見てわかるように、wslsettings.exeは、一部の実験的機能をもカバーしている。ただし、すべての実験的機能をカバーしているわけでもない。実験的機能は、最初にプレビュー版に搭載されるが、その後、消えてしまうものもある。このため、安定版のリリースタイミングによっては、対応していない実験的機能が残ることがある。

現在のWSL Ver.2.3.24に付属しているwslsettings.exeでは、「dnsTunnelingIpAddress」のみが未対応だ。Linuxでは、DNSサーバーを/etc/resolve.confファイルを使って指定する。Unix/Linux上でドメイン名をアドレスに変換するものを「リゾルバ」という。このファイルはリゾルバプログラムに対して、設定情報を提供するものだ。

WSLでは、このresolve.confファイルを自動生成することで、WSLディストリビューションのDNSサーバーアクセスを制御してきた。

この「dnsTunnelingIpAddress」は、DNSトンネリングが有効な場合に、/etc/resolve.confファイルに記述される「nameserver」に設定されるIPアドレスを指定するものだ。

なお、デフォルト値は、「10.255.255.254」というプライベートアドレス(インターネット側とは直接通信できないアドレス)になっている。細かい動作がよくわかっていないので、この項目は触らないほうがよさそうだ。
wsl.exe

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