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【TGS2024】テーマパーク化で展示会の課題を克服した「ゲームショウ」、直面する新たな課題とは

マイナビニュース / 2024年11月10日 16時15分

ここでの筆者の問題提起は「展示会はテーマパーク化すべきだ」ではなく、「存在価値を失いつつある展示会の1つの打開策として(他業界も含めて)『展示会のテーマパーク化』は検討の余地がある」「テーマパーク化という点ではTGSが最先端である」ということです。

なぜなら、TGSが提供しているのは「ここでしか得られない“情報”」ではなく「ここでしか得られない“体験”」であり、どのブースも必ずしも最新情報だけで勝負しているわけではないからです。

主催のコンピュータエンターテインメント協会(CESA)によれば、ビジネスデイ(9月26日~27日)の総入場者数は87,180人であり、2023年の69,815人から約17,000人(約25%)の増加です。

ビジネスデイを2日とも取材をした筆者ですが、良くも悪くも、例年の一般公開日のような活気と人混みがありました。

ビジネス目的であるものの、目を輝かせて、童心に戻って展示を体験する関係者たちの姿は、活力に満ちていました。仕事と遊びの境目がなくなりつつある、現在の潮流とも合っているのかもしれません。

このことから、現在において、展示会のテーマパーク化はtoCの展示会だけでなく、toBの展示会でも有効であるといえるでしょう。

北側はディズニーランド、南側はディズニーシー

「TGS2024」のオフライン会場となった「幕張メッセ」は、北側にホール1~8およびイベントホール、南側にホール9~11があります。

今回、北側のホール1~8では、伝統的な家庭用ゲームのブースが中心に展開され、イベントホールでは低年齢層&親子連れを想定したファミリーゲームパークが開催されました。これは、いわば“ディズニーランド”といえます。

一方、南側のホール9~11(一部のホール2~3も含む)に移動すると、PCゲームやeスポーツの要素が強くなり、インディーゲームコーナー、家具をはじめとした非ゲームコンテンツなど、派手さはないものの、落ち着いた楽しみ方ができるブースが並んでいました。これは、“ディズニーシー”といえるでしょう。

このように「TGS2024」は、ゲームから派生したさまざまな文化をうまく区分けしており、「多様化した価値観」に対応しています。

出展ブースに目を向けると、さらに「多様化への歩み寄り」が見えてきました。例えば、推し活のニーズ(「ゲームに興味はない」が「人間に興味がある」)もTGSは逃していません。

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