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生命保険解約まで追い込まれた元・証券マンが挑んだ酒蔵建設! 「上川大雪」社長が語る"地方創生のカギ"とは

マイナビニュース / 2024年11月21日 18時3分

上川、帯広、函館と、酒蔵を起点とした地方の活性化を実現した上川大雪。塚原氏に"地方創生とは?"と尋ねてみた。

「みんなに知ってもらうことですね」

"知ってもらうだけ?"と疑問に思っていると、「知ってもらう内容が、応援したいと思わせる内容ということです。地方の会社を発展させたいときに伝えるのは、"酒がうまいだろう"ということではなく、全国的に減り続けている酒蔵を、人口が減り続ける町で一生懸命やっているやつがいる。これを"応援したい"ということを多くの人に知ってもらうんです」と説明。

続けて、「それから、そこに住んでいる地域の人たちが『関わっておかないと損するかも』という思いにさせることです。良かれと思ってやっていても田舎では厄介者の目で見られることも。でも、メディアなどが正しく僕らの姿勢を、地方創生だ、産学連携だと取り上げてくれると、その目が変わり応援してくれる」と、地元を巻き込む重要性も語ってくれた。

そんな同氏は現在、数多くの自治体から引き合いがくるそうだが、"ある依頼"は受けないという。それは?

「アップグレードには興味がありません。昔からある名産をなんとかしたいという相談がありますが、これは僕に相談してくるよりも前に、多くの人たちが知恵を絞りあって、すでにいろんなものを作っています。ここに僕が出て行っても過去の否定になるだけです。そこには複雑な利害関係が絡んでいることも多いので、こういう地方創生はやりません」

過去の否定をするようなやり方はせず、サポーターや仲間を作ることで地方を元気づけていく、と独自のスタイルについて教えてくれた。
■網走にも酒蔵を復活させたい! 上川大雪が目指す先とは?

北海道に大きな酒蔵ブームを巻き起こした上川大雪だが、すでに次の一手を仕掛けている。4カ所目の酒蔵創設を、網走に計画している。「2年後には網走の地酒が飲めるようにしたい」と言い、その勢いはとどまることを知らない。

新しい挑戦を続ける塚原氏に、今後の展望を聞いてみた。

「世の中の役に立つだけじゃなく、役に立ちながら利益も出して貢献する。『酒蔵に勤めたんだけど、銀行に勤めた同級生と給料が変わらない』みたいな会社を作りたいですね。酒蔵やレストラン、チーズ工房、ホテルができあがっていくことで町のトータルブランディングができる。会社をでかくすることだけだとは思わないが、従業員にポジションを作るのは大事です。網走に展開するのもその一環。地方創生の路線を守りながら、これまでよりも一歩上を目指していきたいです」

地域と連携し、地元に根を張りながら新しい風を吹かせる。そんな上川大雪の挑戦はまだまだ続く。

○『北の酒蔵よ よみがえれ!国を動かした地方創生蔵 上川大雪』(世界文化社刊/垂見和磨 著)

矢吹結花 やぶきゆか 編集者・ライター。旅とお酒とスポーツが大好き。ライフスタイルやヘルスケア系の記事を担当しています。 この著者の記事一覧はこちら
(矢吹結花)



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