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佐野正弘のケータイ業界情報局 第139回 「ahamo」料金据え置きで30GBに増量、対抗するKDDIの秘策は“ネットワーク”

マイナビニュース / 2024年11月14日 19時0分

この整備戦略が、各社の通信品質に大きく影響しています。NTTドコモのように、電波が遠くに飛びにくいサブ6の基地局で面をカバーしようとすると、エリアに隙間が生じやすくなり、エリアの端の部分でアンテナは立つが通信ができない、いわゆる「パケ止まり」といった事象が発生しやすくなるなど、通信品質が低下しやすくなるそうです。

一方で、4Gからの転用周波数帯で広いエリアをカバーしていると、エリアの隙間が生じにくく、サブ6の基地局を密に設置しやすくなるので通信品質を落としにくいとのこと。それに加えてKDDIは、高速通信に対応するサブ6の基地局を他社より多く設置しているので、それらをフル活用できるようになった2023年度末以降、通信品質が急速に向上して評価が大きく高まったようです。

そうしたことから、新しいプランを提供するうえで、今後は通信品質の高さをセットでアピールすることで、ahamoに対抗していくのではないかと考えられます。NTTドコモもネットワーク品質向上策を進めているものの、依然として評判は向上せず弱みとなっていることは確かなだけに、KDDIはその弱点を突くことで競争力向上を図る考えなのではないでしょうか。

ただ、ネットワーク品質は環境変化によって評価も変わってくるだけに、現在の高い品質を維持し、他社に追い抜かれないようにするのもまた難しいところ。2022年のように大規模通信障害で信頼を大きく落とす可能性もあるだけに、KDDIには競争力強化のためにも、料金とネットワークの両面での対策が今後も求められることになります。

佐野正弘 福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。 この著者の記事一覧はこちら
(佐野正弘)



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