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Bluetooth最新事情を詳報、LE Audio LC3・Auracast・高精度測距について聞いてきた東京セミナー2024

マイナビニュース / 2024年11月19日 16時11分

試験的というのはわけがあり、まだAuracastは市販製品が出たばかりという事で検証性テストが十分に行われていない状況です。講演でソニーの方が「WF-1000XM5は(一応)Auracastに対応しているが、検証作業が十分ではないので大々的にアピールしていない」旨の発言をされていました。

筆者はLE audio/Auracast対応のTWSを使っているので試してみたところ、展示ブースのデモ環境では複数のサンプルを聞くことができた半面、講演会場の機材ではうまく接続できず音声が流れそうになるとヘッドフォンが再接続をしてしまっていました。

X(旧Twitter)を見るとJBL Tour Pro 3で講演を聞いたポストがあったので、この辺はBluetooth SIG等で行われている相互接続性テストがまだ不十分な状況かもしれません(ただし、私が使ったスマートフォンがAndroid 12なのでこれが原因かもしれません。ちなみにBluetooth SIGによる互換性検証テストが年3回行われており、日本国内ではMCPCが会員企業向けにBluetooth 互換性検証ワークショップを年3回開催しています)。

以前「一般ユーザーはどうやってAuracast対応機器かどうかを確認できるのか?」という質問をしたことがあります。当時は「Bluetooth SIGに対応一覧が載る」という説明で少々不満でしたが、現在Bluetooth SIGにとって「Auracastはブランド」としてしっかり認識されるようになったようです。

現在はAuracastのロゴプログラムが用意されており、対応製品にAuracastロゴが表記され、Auracastに対応した場所にもその旨の掲示がされるとの事。将来は趣味と実益を兼ねてAuracast TWSを装着した人を講演会場や公共交通機関で見かける日が来るという未来を予見させていました。

Bluetooth 6.0はセンチメーター級の高精度測距が目玉の新機能

また、今回の講演で多く語られていたのが9月3日に発表されたBluetooth 6.0での新機能「高精度測距:チャネルサウンディング」の話題でした。

従来のBluetoothでは受信信号強度(RSSI)を使った粗い距離測定と、Bluetooth 5.1で追加された受信角度(AoA:Angle of Arrival)と放射角度(AoD:Angle of Departure)によって大体の位置を知ることができました。とはいえ、RSSIは端末の状態による誤差が多く精度があまりよくありません。また、ズボンのポケットに入れているなどで電波強度が距離の割に弱いという問題もあります。

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