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JAXAとESA、将来の宇宙開発における大型協力に関する共同声明に署名

マイナビニュース / 2024年11月21日 17時12分

画像提供:マイナビニュース

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11月20日、欧州宇宙機関(ESA)との間で連携の深化を図るべく機関間の会合を開催し、JAXAの山川宏理事長とESAのジョセフ・アッシュバッハー長官との間で、両機関における将来の大型協力に関する共同声明を署名したことを発表した。

○宇宙ステーション建設など迫る再計画に向け連携を強化

両機関長は、信頼と生産的な関係に基づき、両機関間の多数の協力活動が長年にわたり行われてきた実績として、まず国際宇宙ステーション(ISS)計画における協力を通じて大きな成果が得られていることを確認。そして、アルテミス計画の一環として予定される月周回軌道上の有人拠点「Gateway」計画における協力が、将来の持続的な探査のために重要な役割を果たすことを強調した。また、雲エアロゾル放射計測計画「EarthCARE」や、水星探査計画「ベピコロンボ」など現在も継続中の共同ミッションは、すでに成果が出ている。両機関長は、これまでのすべての協力ミッションが、両機関、社会および国際科学界に大きな利益をもたらしていることを確認したとしている。

さらに両機関長は、両機関間の協力の継続および拡大の重要性を認識し、さらによい社会の実現に貢献するであろう将来大型協力ミッションを模索する必要性について共通の認識も共有したという。両機関は、これまで1年間にわたって大型協力ミッションの可能性について議論および検討を実施してきており、今回の会合で両機関長は、それらを築き上げるための今後の道筋を確認したとする。

まず、2029年が国連の「小惑星認識と惑星防衛の国際年」に指定されていることを考慮し、地球近傍天体による潜在的な脅威への備えに貢献する地球防衛のための活動を国際的に推進する意義が認識された。地球防衛と科学探査の2つの目的を持ったミッションとしては、ESAが主導しJAXAが協力している二重小惑星探査計画「Hera」が実施中だ。目的地のS型小惑星「ディディモス」とその衛星「ディモルフォス」には、2026年12月に到達予定だ。

それに加えて両機関は、2029年4月13日に地球に最接近する小惑星「アポフィス」を探査することを目的としたESAの「RAMSES」計画のための協力可能性の検討を加速させることでも合意。これには、JAXA側から熱赤外カメラと太陽電池パドルの提供および可能な打上げ機会などが含まれるとした。

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