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基幹システムをkintoneで構築! 反対勢力には「洗脳アプリ」と「接待麻雀」- ワイドループの挑戦

マイナビニュース / 2024年11月22日 11時0分

そして、最後の洗脳アプリが「39ポイント」というアプリだ。これは、簡単に言えば、kintoneを通じて、日頃の同僚への感謝の気持ちをポイントとして伝えられるアプリだ。溜まったポイントはギフトに交換することができるという。

「私はこの3つの洗脳アプリを普及させることで、kintoneの好感度を上げました。その結果、社員はどんどんkintoneに慣れ、新システムによる抵抗はだんだん薄れていきました。そのタイミングで、一気に基幹システムのリプレースプロジェクトを進めました」(川咲さん)

抵抗を続けるベテラン社員、解決策は「接待○○」

プロジェクトを進めていく上で、川咲さんがまず取り組んだこと。それは各部門へのヒアリングだ。どの業務の中でどういったタイミングで、基幹システムのどの機能を使ってどのような情報を入力しているのか。基幹システム以外にどんなアプリやソフトウェアを使っているのか。各部門を渡り、あらゆる情報を収集した。

基幹システムのリプレースプロジェクトは2022年3月に始まった。同月にキックオフミーティングを行い、1年後の2023年3月のローンチを目指した。その間にアプリ開発やデータ移行、テスト運用などを進めていった。本番稼働前、新システムと旧システムによる並行運用を2カ月実施し、半ば強引に新システムのみの運用を始めた。

「正式稼働してからの2カ月間は社内からの問い合わせが殺到し、3カ月経ってようやく問い合わせが落ち着きました。ある社員がこう言いました。『あれ、めちゃめちゃ便利じゃね。kintone』と。多くの社員がやっとkintoneの魅力に気付き始めたのです」(川咲さん)

だがしかし、ある一人の社員がkintoneへの抵抗を続けていたという。「御年68の翁の抵抗は続きました。『前のシステムで○○ができたのに!“きんとん”はできないじゃないか!なんでシステム替えたの?』と。いやいや、並行運用の時に言え!なんで今になってから言うんだ……と、私は嘆きました」(川咲さん)

唯一kintoneに抗う孤高のレジスタンス。しかし、「抵抗勢力を駆逐するわけにはいかない」と考えた川咲さんは、ある解決策を思いついた。それは「接待麻雀」だ。

「飲み会からの接待麻雀。これが抜群に効果を発揮しました。20代の若手が中心になっておじいさんと一緒に麻雀を打つ。 おじいさんからすると、孫の世代の後輩が一緒に雀卓を囲んでくれる。こんなハッピーなことはありません。見事、おじいさんのハートをつかむこと成功したのです」(川咲さん)
なんだかんだで、人間関係が一番重要

kintoneで基幹システムを運用開始してから1年。導入前と比べて、各現場のオペレーションは効率的に回るようになったという。

そして、社長のストレスとなっていた決算が合わない問題。検証した結果、完璧には合わなかったが「前と違って何が原因で合わないのかが明確になった」(川咲さん)という。

「本気を出せばkintoneで基幹システムまで作れちゃいます。そのためには、問題提起とロジカルな情報整備ができる人材が社内に最低1人必要だと思います。そして、なんだかんだで人間関係が一番重要です。人間関係がしっかりしていれば、極端な話、kintoneに限らず、どんなシステムでも大きな反発なくそれなりの運用はできるはずです」(川咲さん)
(早川竜太)



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