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カレー沢薫の時流漂流 第327回 「アットホームな職場です」 闇バイトのリスクは若者のSNSバイトに限らない

マイナビニュース / 2024年11月25日 13時29分

画像提供:マイナビニュース

ここ数日、X上で「うちのレクサス」と言って猫画像を投稿するのが流行している。

このブームのおかげで、本来ならおすすめ欄1スクロール中に3枚は玉木議員の不倫相手画像を見なければいけないところを1枚に押さえられたと言える。

改めて猫はこの腐敗したXに落とされたゴッズチャイルドであると確信した。

「レクサス給油」や「レクサス車庫入れ」と言って、おキャット様がお食事されたり閉所にフィットされる様で埋め尽くされたXはかつてないほど平和だが、このブームの発端は全く穏やかではない。

ことのはじまりは「これ闇バイトじゃないか?」としてXに投稿された「すきまバイト」の求人である。

○昭和だったら「猫=ベンツ」だと思うとレクサスすごい

その求人とは「真夜中に猫を探す仕事」だ。

私は「猫」という字を見ただけで偏差値が300下がるタイプなので、そういうのもあるんじゃないかと思ったが、X名物「謎の識者」により、猫は「レクサス」の隠語である、と早々に指摘されたのだ。

その結果、偏差値が300下がった者たちにより「猫=レクサス=うちの猫」という次回フィールズ賞間違いなしな方程式があみ出され、レクサス所持者のレクサス自慢がはじまったといういきさつだ。

大量のレクサス写真に、網膜と脳が焼き切れて、求人のことなどどうでもよくなりつつあったが、仮に猫が車の方のレクサスだった場合、「真夜中にレクサス(車)を探す仕事」とは何なのか。

おそらく、草むらや石の裏に潜んでいるレクサス(車)を捕獲し、里親を探したり去勢手術を受けさせる仕事ではないだろう。

そもそもそんな野良車自体そんなにいないし、特にレクサスはいない。

私は車には疎く、自分の車を買う際にも「この店で一番安い車を持ってこい」と、逆富豪ムーブをしてディーラーに軽んじられている。

しかし「レクサス」に関しては、かつて勤めていた会社が民事再生を起こし、合法とは言えかなりの割合で債務を踏み倒したにも関わらず、社長が自分の社用車として「レクサス」を購入しようとし弁護士に「債権者感情を考えろ」と止められて止めた顛末を見ていたため、「見ただけで人心をザワつかせる高級車」だという認識があった。

つまり、真夜中にレクサスを探す仕事とは、レクサスを所有する程度の金持ち宅の調査、簡単に言えば「泥棒の下見」なのではないかということだ。

レクサス所有=金持ちというのはメガネをかけている=秀才ぐらい雑な解釈のように思えるが、もちろんレクサスだけで判断するわけではなく、他の金持ち項目もチェックするのだろう。

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