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フライヤー社長が語る、人生を切り拓く読書との向き合い方 ー 2024年の話題書も紹介

マイナビニュース / 2025年1月8日 10時0分

――このランキングからも、お堅い本というよりはキャッチ―な本が多いことがわかりますね。ビジネス書の範囲が広がってきた背景に何があるとお考えですか?

かつては組織が主体で、働く人はその枠組みの中でいかに価値を発揮するか、いかに組織に貢献するかが問われていました。ところが、ここ10~20年で主人公が「会社・組織」から「個人」に移ってきています。終身雇用の時代が終わりつつあり、転職市場が活性化する中、会社の教育のあり方も、社員全員が同じ研修を受けて会社の歯車になるというよりは、一人ひとりのキャリアや学習の自律性を重んじる方向にシフトしています。

その結果、「経営」や「組織」などの会社の構造をテーマにした本よりも、ビジネスパーソン一人ひとりの悩みに対処する本や成長を助けてくれる本がますます必要とされるようになっているのではないでしょうか。

○■レバレッジのきく読書は時間効率が良い

――身近なトピックを扱うビジネス書が増えている一方で、動画などの新しいメディアの台頭に押されて、読書離れが進んでいる現状もあります。デジタル化の時代にあえて本を読む意義を教えてください。

もちろん動画やソーシャルメディアからの様々な情報のキャッチアップも、現代ならではの選択肢だと思います。ただ別の観点からみると、たとえば動画は時間の使い方を含め、どうしても見る側が受動的になりがちだと感じます。楽にみられるメリットに身を任せてしまうと、つい製作者の描いた時間や主張に見る側が流されてしまいます。

一方、本は読みながら考え事をしたり、興味深いところはゆっくり読んだり、今の自分にとって距離があるところは読み飛ばしたりと、自分のペースで時間を過ごすことができます。

「本に書かれていることが自分にとってどのような意味をもつのか?」「今の自分の働き方にどう生かせるか?」と、考え事をしたり立ち止まったりできるのが本というメディアの特徴です。人は、主体的に考えながら触れた情報は頭に入りやすいという特性を持っています。読書をする際は自分の頭で情報を構成し直すので、インプットでありながら、アウトプットに近い作用があるのです。

加えて、多くの物事が駆け足で進んでいく世の中で、本に触れる時間それ自体に癒し効果があります。日々の悩みから一度離れ、本の世界に没頭しながら主体的に過ごすひとときは、自分の考えを整理したりブラッシュアップしたりするのに有効な時間です。瞑想にも近いかもしれません。

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