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デザイン界隈で話題!「Adobe Illustrator」テキストエンジン刷新の理由と対処法を聞く

マイナビニュース / 2024年12月16日 21時32分

Illustratorで使用されているテキストエンジンは、デスクトップで使用するソフトウェアを前提としたものですが、現在のIllustratorにはブラウザ上で動作するWeb版やiPad版もあります。さらに豊富なテンプレートが利用できるAdobe Expressとも、データを共有できるようになっています。デスクトップ版のIllustratorだけでなく、これら多くの人が使用するツールで利用しやすいテキストエンジンにするためには、大規模なアップデートが必要だったということです。

「今回だけでなく、この間にももちろん、いろいろな問題を修正したり、ユーザーさんのリクエストを反映してアップデートを行ってきたのですが、こうした新しい環境も対応しつつ、さらにより良い文字組みを実現するには、今あるエンジンを大きく変える必要がありました」と岩本氏。新しいテキストエンジンでは、文字の上下中央揃えがより正確にできるようになったほか、自動カーニングによって文字間を調整した際に、文字がテキストエリアをはみ出すことがあるといった細かな点が改善されていると言います。

そういったメリットもある一方で、「20年に渡り長く使われてきたものを移行するにあたっては、やはり痛みも伴います。それが、これまでのテキストエンジンで設定した文字の位置を、コントロールしにくくなるということです」と岩本氏。移行の痛みを和らげるため、最新のIllustratorには、旧テキストエンジンと新テキストエンジンではどこが変わったのかを確認できる、「文字組み更新」機能が搭載されています。変更前と変更後のテキストレイアウトを重ねて表示できるだけでなく、折り返し位置や字送り、行送りなどの違いもハイライトできるようになっています。

ただしこの機能を利用するには、最新版のひとつ前、Illustrator 2024(バージョン28)で一旦ファイルを開き、「テキストレイアウト情報」を付加して保存しなおす必要があります。複数のファイルに一斉に「テキストレイアウト情報」を付加できる、「文字組み保存プラグイン」も提供されています。

アドビでは自社のブログなどを通じて、昨年からテキストエンジンの刷新を予告し、移行の準備を促してきました。これまでのファイルを開く際の詳しい対処方法は、岩本氏が書いたアドビブログの記事「保存版|Illustrator 2025 登場!文字組みの改善点と新機能、過去データの取り扱いを総チェック!」でも解説されています。

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