1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

はじめてのFinOps 第3回 FinOpsチーム組成のリアル

マイナビニュース / 2024年12月23日 7時0分

しかし、両方を兼ね備えた人材をFinOpsチームに最初から取り揃えるというのは現実的には難しいでしょう。それではどちらを優先するのかとなると、まずはクラウドエンジニアのスキルを兼ね備えた人材を中心にFinOpsチームを組成することが多いようです。

これは(当然のことながら)、クラウドのコストを最適化していくためには、クラウドのサービス仕様について理解したうえで、実際にクラウド上でシステムを開発、運用保守しているクラウドエンジニアと対話できる人材が必要となるためです。

2. まずはクラウドCoEの機能の1つとして立ち上げる

FinOpsチームを立ち上げるときに、いきなり独立したチームを立ち上げるのは難しいでしょう。そこでよくあるのが、クラウドのガイドライン策定やトレーニングプログラムの提供、導入相談窓口や品質レビューなどの施策を、すでに推進しているクラウドCoE(CCoE)の機能の1つとして、FinOpsチームの機能を持たせるというアプローチです。

これは、FinOpsを実践する人材を確保するということだけでなく、FinOpsの活動を既存のプロセスに乗せることで活動を円滑に立ち上げ浸透させるという狙いからきています。
3. 活動の成熟度に応じて規模を拡大する

前回の記事でも紹介した通り、FinOpsは“cultural practice"(組織文化的な実践)です。いきなり100点満点を取ることを狙って時間をかけて計画を練り大きな組織を立ち上げるのではなく、大きな目標は持ちながらもSmall Start & Quick Win のアプローチで、走りながらビジネスの状況に合わせて軌道修正し、徐々に活動を広げていき、それに合わせて体制規模を拡大するのが良いでしょう(※1)。

※1:FinOpsフレームワークでも、この段階的なアプローチを「成熟度」(Maturity)として定義しています。成熟度については今後の記事で解説します。

FinOps Foundation の年次調査報告「The State of FinOps」(FinOpsの現状)によれば、FinOpsチームの平均的な大きさは、FinOpsの成熟度が最も若い段階(“crawl")で約3人、最も成熟した段階(“run")で約9人だったそうです。

もちろんFinOpsチームの大きさは、対象とするクラウドの規模や、活動内容によりバラきはありますが、いずれにしてもその成熟度に応じて段階的に成長していることがわかるでしょう。
FinOps実践のポイント:リーダーシップの支援を取り付ける

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください