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ハイレゾ香川が中四国初のAI開発用GPUデータセンター開設、開所式の様子をレポート

マイナビニュース / 2024年12月22日 21時18分

ハイレゾのデータセンターは地方ですが、メガクラウドではできないポイントがあります(後述)。地方の場合、雇用を創出できるほか、遊休施設を活用できるのは理にかなっています。

開設記念式典は、経済産業省によるクラウドプログラム供給確保計画の認定を受けていることもあり、かなり盛大に行われました。

ハイレゾ香川の志倉喜幸社長以外に香川県知事の池田豊人氏、高松市長の大西秀人氏、綾川町長の前田武俊氏と、県、市、町の代表など地元関係者を含む100名程度が列席し、報道関係者やテレビ局の数も多く、地元の期待が集まっていることが伝わります。

テープカットには、香川県知事や高松市長以外にも日本政策投資銀行 常務執行役員の増田真男氏、高松市議会議長の大見昌弘氏や綾川町議会議長の河野雅廣氏など地元議員も加わっていました。

○あえての「冗長レス構成」で圧倒的な低価格を実現

GPUSOROBANの安さの秘密に関して、3点が挙げられます。1つはメガクラウドのGPUサービスメニューとは大きく絞った構成です。現在はGPUサーバーを丸ごと貸し出すベアメタルサービスを主体にしています。ただし、将来は複数のGPUサーバーをまとめて貸し出すクラスター構成や(1台のサーバーに8個ある)GPU1つから貸し出すサービスも予定しているといいます。

2つ目は施設を割り切って構築していること。通常のデータセンターでは停電時でもサーバーを安定稼働させるためのUPSや自家発電装置がありますが、今回の香川のデータセンターは最重要サーバーしかUPSを設置しておらず、「停電したらサーバーが止まる」サービスレベルです。瞬時の停止も許されない通常のデータセンターとは異なり、大量の計算に行うバッチ処理での実行に割り切っているため、このような構成が可能なのでしょう。

ちなみにLLM学習以外にGPUを使った大規模利用事例の場合はシミュレーションなどの利用もあり、これにも対応しています(開所時点で動いているH200の中にはシミュレーション用途の稼働もあると説明していました。また、開所時点の台数ではフル稼働しており「設置後に貸し出す」という予約もかなり枠が埋まっているそう)。

一般的なデータセンターでは24時間365日の有人監視サービスが不可欠ですが、ハイレゾ香川の場合「通常の勤務時間はスタッフがいるが、それ以外の時間は警備会社への業務委託」と、かなり割り切った管理体制なのもポイントです。これもバッチ処理メインで運用するからこその体制ですし、24時間365日の場合は(三交代+週5日勤務と各種トレーニング時間を考えると)大まかに言って現場に必要なスタッフ数の5倍の人員が必要となるので、ここにも割り切りを感じました。

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