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ハイレゾ香川が中四国初のAI開発用GPUデータセンター開設、開所式の様子をレポート

マイナビニュース / 2024年12月22日 21時18分

最後のポイントはストレージが極小という点。LLMの学習には大量のデータが必要ですが、ハイレゾ香川の施設でユーザーが使えるストレージはGPUサーバー内にある30TBのSSDのみと、極めて少ないのが特徴です。

必要な学習データはネットワーク経由で取得するほか、ストレージをハイレゾ香川内に配送する手配を利用者が行えば、接続して利用可能ということです(データセンター内にストレージデバイスを格納するラックの余裕はあるとのこと)。メガクラウドではストレージサービスも行っていますが、それも排することで低価格を実現しているというわけです。

もちろん、地方の遊休施設を使っていることも安さの要因と言えるでしょう。今回設置されたRISTかがわの研究棟はすでに利用者がおらず空いていた場所ですし、来年8月に予定されている第二拠点も休校した学校の体育館を活用するといいます。

一方、遊休施設を使う場合は、データセンタークラスのサーバー重量に耐えられるかどうかという問題があります。とあるコロケーションサービスの会社では「一平方メートルあたり2000kgに耐えるのが基準」と説明してくれましたが、一般のオフィス用途で建てられた建物の場合は500kg程度です。

また、RISTかがわの研究棟の高さと効果的な放熱のレイアウト上、上の空間を広くとる必要があり、重量を抑えるために最大設置台数の少ない低いラックを使用していました。

なお、NVIDIAのH200を採用した理由はユーザーニーズと納期。現在他社からもAI学習や大規模演算向けの製品は出ていますが、NVIDIAには2007年から提供されているCUDAという開発環境があり、他社を圧倒する豊富なライブラリーとツールが大きなメリットを持っています。このため、割高でもNVIDIA製品が望まれやすいのです。

なお、B200が最新世代の製品ですが、これはまだ出荷されていないため、現時点で稼働するためにはH200が最新世代。来年8月に予定されている第二拠点に関しては「(納期的に問題がなければ)B200の採用もありえる」とのことでした。
(小林哲雄)



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