1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

カレー沢薫の時流漂流 第331回 正念場のGIGAスクール構想、ところでなんでGIGAスクール?

マイナビニュース / 2024年12月23日 11時17分

つまり現在でも会社ではパソコンが主力であり、パソコンを使わないということはない。そこに「パソコン使ったことないです」という若が入ってくるというのは問題なのだ。
○パソコンを使ったことがないデジタルネイティブ?

よって、一昔前まで、パソコンを使えない老に手を焼いていた職場が、現在はパソコンが使えない若に老が一から教えるという逆転現象が起こっているらしい。

そこで果敢にも「先輩、PCなんて使わなくてもそんなのスマホですぐですよ」とスマホでエクセルデータを見せる若が現れたとしても、老眼のパイセンはその時点でムスカになる。

これからまた情勢が変わるかもしれないが、現時点では社会に出てパソコンが使えないというのは困ることなのだ。

先進国の中でもこれは異例のことで、もはや日本の子どもは「デジタルネイティブ」とは呼べないらしい。

そんなことはない、知人の子どもは5歳にして親のスマホのパスワードを解読していたぞと思うが、「デジタルネイティブ」とは生まれながらにして電子機器を接し扱える者、というわけではなく、それを駆使して業務や生産性のある行為ができることらしい。

スマホやタブレットでも出来ることは増えているが、会社で行うような作業や本格的にクリエイティブなことをしようと思ったらパソコンは不可欠になってくる。

そんなわけで圧倒的に低い日本の若年層のパソコン利用率はたびたび話題になっていたのだが、さらに最近では、先進国で唯一パソコン利用率が下がっている国として世界を驚かせたりしているそうだ。

それがない日本の子どもたちはYouTubeを見たり、ゲームをしたり「消費」の方ばかりに偏ってしまい、開発分野で諸外国に大きく後れを取っているそうだ。

確かに現在の日本でYouTubeは「子ども用シャブ」と言われるほど、止めない限り子どもの時間を無限に溶かす違法装置として、自主規制している家庭も多い。

YouTubeを見ることで知識を得ることもできるが、普通に陰謀論にハマったり、ひろゆきの真似のクオリティだけが上がる、ということもある。
○「それ」をつかって「生産」するのか「消費」するのか

「ユーチューバーになりたい」と言い出す子どもは親の悩みの種という印象だったが、消費よりクリエイトする方に興味を持ったという意味ではむしろ喜ばしいことのようだ。

だが、これは消費するだけで生産することに興味が持てない無気力な日本の子どものせい、というわけではない。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください