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「GIGAスクール第2期もiPadで」を早々に決定、三重県いなべ市の“成功体験”

マイナビニュース / 2024年12月25日 6時0分

画像提供:マイナビニュース

学校に1人1台のコンピュータ環境を導入する「GIGAスクール構想」が始まる5年も前から授業にiPadを導入していた先進的な自治体が三重県いなべ市です。「学校や教育委員会に負担をかけず、市が環境整備を主導する」「活用事例を市内の各校で共有する仕組みを整える」といった市の方針が功を奏し、先生や児童生徒に好ましい効果を上げていました。

そのようないなべ市のICT活用の成功を下支えしていたのが、故障率がきわめて低い、すぐに起動する、長く使ってもレスポンスが遅くならない、授業で使える無料アプリが豊富、といった特徴を持つiPadです。市の担当者は「これまでの実績を考慮し、GIGAスクール第2期は世代の新しい第10世代iPadの導入を迷うことなく決定した。国からの補助金を上回るので市の持ち出しは発生するが、最善の環境で授業に臨むためには欠かせない存在だ」とiPadを評価していました。

学校や教育委員会に負担をかけない仕組みを市が整えた

三重県のもっとも北に位置するいなべ市は、緑あふれる人口4万人台の比較的小規模な自治体。「教育は未来への投資」「子どもが幸せになれるよう環境を作るのが大人の役目」という方針を掲げ、とりわけICT教育に注力しています。

かつて、いなべ市は学校にパソコン教室を設けていたものの、クラスの児童をわざわざ移動させるのが大変、といった理由で年に数回しか使われていなかったそう。そのような状況を知った市の担当者が「手元で使えるタブレットが理想的」と考え、1人1台のiPadを一部の学校に試験的に導入。その後、2015年に全校に展開しました。実にGIGAスクール実施の5年前のことです。

ハードウエアは無事導入できものの、当初はICT機器を用いた授業に慣れない先生や教育委員会から「どう授業で活用すればよいのか分からない」「現場の負担が増す」「Wi-Fiがつながらない」といった悩みの声が寄せられたそう。

そこで、市はiPadの活用にあたり「市、教育委員会、学校、業者が協力し、学校現場や教育現場での積極的な活用を全員でサポートする」「iPadをいつでも、どこでも、誰でも使えるものにする」という方針を決定。現場の声を市が拾い上げて各方面と協議したうえで、学校や教育委員会の負担を最小限に抑えつつ、練り込まれた内容の授業が各校で進められる体制を整えました。

ICT支援員による先生へのサポート体制も整備。ICT支援員を学校に週1回派遣し、先生を対象にした短時間のミニ研修会を実施しています。少人数で開催するので、先生も気後れせず疑問点を質問できるのが評価されているそうです。

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