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アルマ望遠鏡、原始星の周辺で生命に必要な有機分子の化学変化を観測

マイナビニュース / 2024年12月25日 15時26分

そして今回の観測では、予想されたよりも長く複雑な有機分子の電波が観測され続けたとする。つまり、複雑な有機分子の再凍結には従来の説よりも時間がかかることが判明したのだ。複雑な有機分子がより長い間、気体として存在できることで、より多くの情報を電波観測で引き出すことができるという。これにより、原始星の周辺で起きるさまざまな複雑な有機分子の化学的変化の過程を解明することができるとした。

アルマ望遠鏡は地球上で最も高性能で、しかもその性能が突出している電波望遠鏡群だ。その高い感度により、今回の研究では1回の爆発的増光のサイクルについて、初めて実際の時間スケールでの分子変化の追跡を行うことができたとする。今後、アルマ望遠鏡でB335の観察を継続的に行うことで、ガスの冷却、化学反応、ダスト粒子とその周辺のガスの形態の分子の相互作用の時間スケールを明確にすることができるとしている。B335の周辺では明らかに、宇宙化学の天然の実験が繰り広げられており、星が生まれ育まれる場所で生命のもととなる材料が進化して行く様子が示されていたとのことだ。

また研究チームは、今回のアルマ望遠鏡で得られた成果と、複雑な有機分子が塵の表面に凍結している状態を、ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡で観測したデータを組み合わせることで、複雑な有機分子の化学の全貌が明らかになっていく可能性があるとしている。
(波留久泉)



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