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PCテクノロジートレンド 2025 - Storage編「NAND Flash」「HDD」

マイナビニュース / 2025年1月6日 10時0分

むしろ問題は本格的にPCIe Gen5 x4への移行が進むことで、帯域が足りなくなる事だ。例えばPHISONのPS5026-E26、爆熱でご存じの、世界初のPCIe Gen5 x4対応NVMe SSD Controllerであるが、こちらのスペックは

Sequential Read 最大14,000MB/s
Sequential Write 最大12,000MB/s
4K Random Read 最大1,500KIOPS
4K Random Write 最大2,000KIOPS

を誇るが、これを実現するためには8chのFlash I/Fの全部にNAND Flashを接続する必要がある。ちなみに最大構成における動作中の消費電力は実に11.2W。そりゃファン付きのヒートシンクが必要になる訳である。

で、この後継というか爆熱を改善したのがPS5031-E31Tで、プロセスをTSMCの12nmから7nmに微細化したことで消費電力を減らしたのだが、同時にFlash I/Fが4chに減らされており、結果

Sequential Read 最大10,600MB/s
Sequential Write 最大9,600MB/s
4K Random Read 最大1,500KIOPS
4K Random Write 最大2,200KIOPS

とピーク性能が下がっているのが判る(ちなみに消費電力は現状公開されていない)。爆熱の改善のためにプロセスだけでなく動作周波数も下げた&回路規模を小さくした様で、結果として性能も下がっている訳だ。PHISON以外にもコンシューマ向けPCIe Gen5 x4のコントローラは2024年中に出て来ており、2025年は本格的にこうした製品が展開されてゆく事が期待されるが、この際にはNAND I/FのChannel数も重要であり、恐らく高速性を売りにする製品は8ch構成を取ることになるだろう。つまりM.2 2280サイズで表裏にそれぞれNAND Flashが4チップづつ搭載される構成だ。

問題はこの8チップの容量である。先に書いたように現在では1チップで1TBが可能になっているが、これをそのまま搭載すると8TBで、当然製品価格も相応に跳ね上がる(あとPS5026-E26は最大4TBなので、1TBチップを繋いでも半分無駄になる)。なので実際には128GB~512GBのチップを8つ繋いで1TB~4TB構成とするのが商品構成上理に適っている。

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