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こんなときどうする!? 認知症Q&A 第3回 認知症の親がオムツを外してしまうので"鍵付き寝間着"に変更。この対処法で合っていたのでしょうか…?

マイナビニュース / 2025年2月4日 10時30分

画像提供:マイナビニュース

少子高齢社会となり、認知症患者の数が増え続けています。厚生労働省の研究班が公表した推計結果によると、2025年の患者は認知症が約472万人、軽度認知障害(MCI)が約564万人にのぼるとされています。これは65歳以上の約3割が認知症であることを示しており、決してめずらしい病気ではないことがわかります。

では、もし家族が認知症を患ったら? 介護をする上での心構えは? 本連載では、マイナビニュース読者を対象にしたアンケートで集まった「認知症に関する悩み」を、専門家にぶつけてみました。話を聞いたのは、近畿大学 医学部 精神神経科学教室の橋本衛主任教授です。

今回は「認知症の親がオムツを外してしまうので"鍵付き寝間着"に変更しました。この対処法は合っていたのでしょうか」という相談です。早速見ていきましょう。
○オムツを自分で外してしまうので"鍵付き寝間着"に変更したけど…

――紙オムツを自分で外してベッドを汚してしまいます。仕方なく、鍵付きの寝間着に変えました。この対処法は、合っていたのでしょうか……?

認知症によって、さまざまな認知機能が欠落します。欠落したせいで、日常生活でうまくいかないことが出てきてしまいます。ではその穴を、どのようにして埋めるのか? そこには、誰かの、何かしらの負担が伴うのが現実です。

尿失禁で、いろんなものをぬらすから、それに対してオムツを使うようにしたのですよね。ところがオムツを使うと、不快なのか本人が外してしまう……では、外さないように鍵付きの寝間着を使うか、オムツを外して汚しても周りが苦労して対処をするのか――。残念ながら、すべての人が満足できる解決策はないんですね。それでは誰が負担を背負うのか。

イチバン良いのは認知機能が改善し、失禁しなくなることですが、そこが改善できないものである限り、誰かが負担せざるを得ません。

――難しい問題ですね。

そうですね。よくある徘徊(はいかい)の問題も同じことですね。(ここは自分の家ではないと思って)家の外に出て行こうとしてしまう。では、出ていかないように外から鍵をかけるのが良いのか、介護者がずっとそばについているのか。さまざまな工夫をしてもうまくいかず、仕方なく本人の権利を制限するような対応を取らざるを得ないこともあるでしょう。

誰もが満足する"完璧な介護"というものは存在しません。ただ、ご家族の方の負担を減らすために、介護サービスなど第三者を入れるということはできます。民間の介護支援サービスなどもうまく活用できると良いですね。

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