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こんなときどうする!? 認知症Q&A 第4回 認知症が進行する父親、困っても助けを求めず一人で頑張ってしまう…。どうサポートするのが良いですか?

マイナビニュース / 2025年2月11日 10時30分

子どもが宿題を忘れたときに指摘すれば、「次は忘れないようにしよう」と意識の改善につながりますが、認知症の場合は指摘された内容を忘れてしまうので話が違います。指摘が次につながらないのなら、もうあえて指摘せずに、さりげなくフォローするのが良い、ということだと思います。

――認知症になりかけている家族と向き合うときに、心構えとして持っておくべきものはありますか?

まずは、その方が病気であることを家族が認識することです。認知症であることを認識せずに、こじらせてしまうケースが多いんです。だから認知症というのは、どういう病気なのか、きちんと理解しておくのが大切です。

「さっきも言ったでしょ」と叱りつけても、本人は記憶があいまいで忘れてしまいます。いくら努力しても忘れてしまうのです。それを周りが理解しておきましょう。

次に、自分が認知症になったときを想像します。どういう風に感じるだろうか? 周りから、どう接してもらうと心が落ち着くだろうか? その立場になって考えてみれば、こうしてほしい、ああしてほしいと、思うでしょう。

難しく考える必要はありません。例えば、子どもの頃に親から「勉強しなさい」と言われると、すごく嫌だったと思います。なぜ嫌だったのか? 自分では、勉強しないといけないことは重々承知している。わかっているけれど、できていない。だから指摘されると、とても嫌な気持ちになる……、それと同じですね。

日常生活で、自分ではこうしたい、ということが認知症の方にもあります。けれど、忘れっぽいのでできなくなってきています。できなくなってきたことは自分でもわかっているけれど、それを周囲からを指摘されると、腹が立ち、自然と反発してしまうんです。

――たしかに、自分に置き換えてみると気持ちが理解しやすくなりますね。

たまに「私はどこも何も悪くない」「まったく問題ない」と、強く主張する方がいます。自分では、うすうす病気であることを感じているのでしょう。でも、それを認めたくないから、かたくなに「大丈夫だ」と反発するんですね。だから周りは、本人の訴えの背景にあるものを推し量ることが大事です。

ちなみに私は、ケアする家族に「大変ですね」「苦労されてきましたよね」のように、ねぎらいの言葉をかけています。家族に寄り添いながら、その上で「どういう風にやっていくと良いか、一緒に考えていきましょう」と、ご提案・ご相談しています。

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