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「認知症」は治るの? 予防法や初期症状など気になるギモンを医師が解説

マイナビニュース / 2025年1月19日 10時30分

そのほか、高齢者のうつ病も認知症のリスクになりますね。ですので、精神面のマネジメントをしっかりやっていきましょう。加えて、他人との交流が少ない人も、認知症になりやすいため、社会参加が大事と言えるでしょう。

あとは、適度な運動には、予防効果があると言われています。運動強度としては、少し息が切れるぐらいが良いでしょう。早歩きなど、少し負荷のかかる運動を1回30分、週に2~3回できれば良いですね。そんなに難しく考えなくて大丈夫です。運動と一緒に頭をちょっと使う、デュアルタスク(しりとりをしながら歩く、など)が簡単な取り組みですね。

そのほか、過度の飲酒、そしてたばこもリスクです。詳しくは世界保健機関(WHO)が「認知機能低下及び認知症のリスク低減(Risk Reduction of Cognitive Decline and Dementia)のためのガイドライン」を公表していますので、参考にしてみてください。

認知症の初期症状

――自分の親が認知症になったかもしれません。チェックするポイントはありますか?

認知症に特有の異変がないか、確かめてみると良いでしょう。例えば、初期症状では同じ話を繰り返すことがあります。「この話、前も聞いたな」というシチュエーションが増えてきたら要注意です。

あとは、冷蔵庫の中に賞味期限切れの食材が増えてきた、部屋の掃除が雑になってきた、お薬の勘定ができなくなっている(飲みすぎる、あるいは余る)、そんなところにも危険信号を感じ取ることができます。

ほかにも、孫に何度もお小遣いをあげようとしたり、いつも作っていた料理を作らなくなったりした場合は注意が必要と言えるでしょう。

東京都福祉局では「自分でできる認知症の気づきチェックリスト」を公開しています。気になる方はこちらもチェックしてみましょう。

認知症かもと思ったら?

――親に、認知症の可能性が出てきました。親自身も何となく違和感を持っているようですが、どうすると良いのでしょうか?

一緒に「もの忘れ外来」に行けるのであれば、それがイチバン良いでしょう。多くの場合、最初に本人が気づきます。「もしかして、私は認知症が始まっているんだろうか」と心配になっているはず。そのとき周りが察知して、「じゃあ病院に行ってみようか」という話にもっていけたら良いですね。

でも、認知症も次の段階に進むと、何かを忘れる、うまくいかないことが増えてくる、失敗を周りから指摘されてプライドが傷つく、やがて周りのアドバイスも拒否するようになる、という状況に陥ってしまいます。そうなると、病院を受診してもらうことがかなり難しくなってきます。

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