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AI時代の新潮流! 音声×AIがもたらすビジネス革命 第6回 属人的な育成を脱却! 『音声×AI』を活用して人材を効果的に育成するには

マイナビニュース / 2025年1月17日 17時0分

○評価基準の刷新

音声データを活用すると、評価基準にも新しい視点を加えられます。これまでの営業活動は売上や案件数といった結果に重きが置かれてきましたが、音声データの活用により、営業活動のプロセスも評価が可能です。

例えば、顧客から何度「ありがとう」と言われたかを計測することで、顧客満足度や信頼関係構築への貢献度を可視化できます。このような新しい観点で評価基準を見直すことは、従業員のモチベーション向上にも寄与します。
○セルフコーチングの促進

音声データを利用することで、従業員自身が学び成長するセルフコーチングの環境も整えられます。例えば、話し方やスピード、沈黙の回数、相手の話に被せた回数などをデータ化し、ハイパフォーマーの特性を参考にしながら、自分自身の改善点を把握するのです。

この音声データは、セルフコーチングだけでなく、研修プログラムにも応用できます。分析によって見えてきたハイパフォーマーの特性を基に、トレーニングプログラムや商談スクリプトを改善し、人材育成の効率化と効果的なスキル向上が実現します。
○育成負担を軽減し、マネジメント層を強化

セルフコーチングが進むと、上司の育成にかかる負担も軽減されます。これまでは、ロールプレイに付き合ったり、商談に同席したり、個別にフィードバックをしたりと細かく関わる必要がありました。複数のメンバーがいる場合、教育時間の総量が増え、個別のフォローまで手が回らず、通り一遍の育成になることもありました。

音声データでスキルが可視化できるようになれば、育成の一部をセルフコーチングに切り替えられ、上司の時間や手間を軽減できます。個別に指導する場合も、「ここをこんな感じで」という感覚的な指導から、データをもとに「この部分を3秒短くしたほうがよい」というような定量的かつ具体的、そして個人に合わせた指導ができます。

育成にかかる時間が減り、上司は新たに生まれた時間を組織全体のマネジメントや、自らのセルフコーチングに当てられるようになります。マネジメント層が強化されることで組織全体のパフォーマンス向上が期待できるのです。

人口減少・人手不足が叫ばれる日本企業にとって、人材育成・マネジメントにおける音声データの活用は、従業員のモチベーションや定着率の向上にもつながります。

従来の働き方から脱却することは、採用活動において他社との差別化や求職者にとってのメリットにつながり、人材を確保しやすくなります。これからのAI時代において、従業員が快適に感じ、十分に力を発揮できる職場づくりを実現していくことは、サステナブルな経営を維持するうえで不可欠な取り組みになるでしょう。

會田武史 あいだたけし 株式会社RevComm代表取締役。三菱商事株式会社にて自動車のトレーディング、クロスボーダーの投資案件・新会社設立、M&A案件等に従事。2017年7月に株式会社RevCommを設立。電話解析AI「MiiTel Phone」、Web会議解析AI「MiiTel Meetings」、対面会話解析AI「MiiTel RecPod」を提供。著書に『音声×AIがもたらすビジネス革命 VOICE ANALYSIS』(幻冬舎)がある。
株式会社RevComm https://www.revcomm.co.jp/書籍『音声×AIがもたらすビジネス革命 VOICE ANALYSIS』 https://www.amazon.co.jp/dp/4344947908 この著者の記事一覧はこちら
(會田武史)



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