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生成AIによって増えるシャドーITのリスク、どう対処するべきか?

マイナビニュース / 2025年1月21日 11時0分

画像提供:マイナビニュース

企業の業務にも活用されるようになってきた生成AI。反面、それは進歩が早く利用も比較的簡単であることから、ビジネス部門が独自に導入して企業のガバナンスが効かないシャドーITを氾濫させるリスクも抱えている。本稿では、企業におけるその現状と課題、さらには今後どのように対処していくかについて考える。
生成AIツールによる業務の生産性向上が期待される

ChatGPTが2022年に登場して以来、生成AIが個人のみならず企業においても活用されている。企業で生成AIを利用する主な理由は生産性向上にある。例えば、英語などの翻訳業務に生成AIツールを活用すれば、文章を読む際により短時間で要点をつかめるようになる。また、英語の文章を効率的に執筆できるようにもなる。

その他にも、会議の議事録やメールの作成、長文の要約など、さまざまなシーンで生成AIによるビジネスの生産性向上が期待されている。

実際に、Forresterが2024年1月に発表したレポート(Forrester,The State Of Generative AI, 2024, January 2024)によると、グローバル企業のAI意思決定者の90%以上が、社内および顧客向けのユースケースに生成AIを利用する具体的な計画を持っていると回答している。また、47%の回答者がAIは生産性を向上させる主要な原動力になると考えると回答している。

日本も例外ではない。日本生産性本部が2024年10月に発表した調査結果によると、生成AIの普及による働き方の変化について、「無駄な作業・業務が減り、ワークライフバランスが改善する」と「より付加価値の高い仕事に集中できるようになる」という回答が、経営層において53.4%と半数を超えた。このように、国内外でAIツールの活用を通じた生産性の向上への期待が高まっている。
企業の生成AIツールへの対応が遅れ、シャドーITとなるケースが増える

ただし、企業、特に非IT系のエンタープライズ企業においては、新しいソフトウェアやシステムの導入は時間がかかりがちで、最新の市場動向に対応できない場合も多い。一方で、生成AIツールはクラウドを使ったSaaSやフロントエンドアプリの形態で提供され、誰もが簡単にアクセスできるものが多い。

そのため、従業員個人や特定のチームだけが競争力維持や生産性向上のため最新ツールに着目し、独自に導入するケースが増えている。これこそが、企業が把握できていないIT資産が使われる、いわゆる「シャドーIT」と呼ばれる状況だ。

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