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国立天文台、従来の説を覆す新タイプの大気を持つスーパーアースを確認

マイナビニュース / 2025年1月16日 17時40分

系外惑星の大気を調べる方法は、主星の前を系外惑星が横切る時に可能となる。その理由には、主星からの光が系外惑星の大気を通過するため、大気成分の影響を受けることがあるといい、この惑星の大気を通過した光を観測すれば、系外惑星の大気に関する情報を得ることができる。観測の結果、GJ 1214 bの大気を特徴づける成分は地球のような水蒸気でも、海王星のような水素やヘリウムでもなく、意外なことにCO2であることが示されたとした。

ただし、観測データには多くの不定性があったことから、理論シミュレーションによって数多くのモデルを計算して観測と比較したとのこと。その結果、観測に適合するモデルのCO2量は、太陽系でCO2を最も多く含む大気を持つ金星に匹敵することが突き止められたとした。つまり今回の研究成果は、スーパーアースの大気組成が従来の2説とは異なる特性を持つものもあることを示すものであり、惑星形成理論に加え、場合によっては地球外生命の探査などにも新たな視点を提供する可能性があることがわかったのである。

理論シミュレーションを主導した大野特任助教は、今回の研究について「観測で検出されたCO2の信号は微弱で、それが本物であることを確認するためには慎重な統計解析が必要でした。加えて、検出されたCO2の信号から雲の下の大気組成を探るには、理論シミュレーションによる徹底した物理・化学的考察が必要でした」とコメントしている。なお研究チームは今後、さらに多くの似たサイズの系外惑星を観測することを計画中としている。
(波留久泉)



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