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大河原克行のNewsInsight 第349回 国内パソコン出荷、2024年は2桁成長で上向き示す - 2025年へ期待の内訳

マイナビニュース / 2025年1月21日 15時57分

画像提供:マイナビニュース

一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)は、2024年(2024年1月~12月)の国内パソコン出荷実績を発表。過去最低を記録した2023年の出荷台数実績から回復し、4年ぶりに前年実績を上回った。国内PC市場が成長路線に回帰していることが示された。

同調査によると、2024年の出荷台数は、前年比14.3%増の761万9000台、出荷金額は同16.0%増の8880億円と、いずれも2桁台の成長を遂げた。出荷金額は2年連続のプラスとなり、2007年に現在の調査方法に移行してから5番目に高い水準にまで回復している。

法人向けPCが好調に推移したのが要因で、2025年10月のWindows 10のサポート終了を前にした企業での買い替え需要の顕在化が背景にある。とくに、サポート終了の1年前となった2024年10月は、前年同期比50.0%という高い伸びを記録。11月も47.5%増という高い水準を維持した。12月は12.4%増と成長率は鈍化したが、前年の10月、11月が前年割れであったのに対して、前年12月は前年比2桁増の成長を遂げており、比較対象となる分母が大きい中でもさらに伸長していたことになる。

なお、法人向けPCは、2024年7月以降、6カ月連続で、台数、金額ともに前年実績を上回っている。

だが、個人向けPCについては、暦年では前年実績を下回っている模様だ。11月は前年実績を上回るなど回復の兆しが一部で見られた一方で、12月は前年割れになるなど、需要は不安定だ。個人向けPCの場合は、Windows 10のサポート終了に伴う買い替えが増加するのは、サポート終了直前になる傾向があり、今後、個人向けPCの出荷が増加することになりそうだ。

一方、国内PC全体の出荷金額が2年連続でプラスになっている点では、部材価格の高騰や円安の影響によって本体単価が上昇していること、AI PCをはじめとした高機能モデルが貢献していることがあげられる。

2024年の国内PC出荷のなかでも、モバイルノートの成長が際立っている。

ノートPC全体では、出荷台数が前年比17.5%増の655万5000台となっているが、そのうち、モバイルノートは38.2%増の348万4000台となり、前年比で約1.4倍の成長を遂げている。ノート型・その他では、前年比0.5%増の307万1000台となり、横ばいの状態だ。

これにより、モバイルノートと、ノート型・その他の比率は、2023年の55%:45%だったものが、2024年は47%:53%と逆転した。

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