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紫米は宇宙空間だと長期保存が可能! - 岡山大がISSでの実験で解明

マイナビニュース / 2025年1月24日 12時44分

宇宙航空研究開発機構(JAXA) 宇宙科学研究所と、全国の大学などの研究者の共同プロジェクトとして、2015年から国際宇宙ステーション(ISS)でスタートしたのが、「たんぽぽ」計画だ(2024年時点で同計画の第6弾を実施)。これはISSにおいて、微生物や宇宙塵、有機物を採集、また微生物や有機物などを宇宙空間に曝露して微生物がどの程度生存できるか、有機物がどのように変成していくのかを調べる研究で、その第3弾(2020年10月30日から2022年1月13日まで)において、紫米と白米をISS「きぼう」実験棟の船外で440日間保存する実験が行われた。

その結果、太陽光に当てられた紫米の生育率(まいた種子のうち発芽し生育した種子の割合)は55%、白米は15%となり、紫米の生育率は白米より3倍以上高い値が示されたとのこと。また、遮光された状態では紫米の生育率は100%、白米は70%となった。続いて、種子に存在する発芽に重要な「貯蔵型mRNA」の損傷数を計測すると、太陽光に当てられた紫米では548個、白米では1590個、また遮光された状態では紫米は303個、白米は1546個だったとした。これらの結果から、紫米に含まれるアントシアニンが、種子中の遺伝子を太陽光や宇宙放射線から保護し生育率を高めることが明らかにされたとする。

人類が宇宙で長期にわたり滞在し活動する上で、植物は「食料となる」「酸素を作り出す」「癒やし効果を得られる」など、重要な役割を担う。研究チームは今回の研究成果について、宇宙環境での種子の保存や生育に適した植物の開発に不可欠な条件を得るための有用な情報を提供し、人類の宇宙開発への貢献が期待できるとしている。
(波留久泉)



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