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2025年、宇宙開発の未来図 - 新型ロケットや民間月探査、注目ミッション総まとめ 第3回 有人宇宙飛行編 - 日本の新補給機「HTV-X」や民間ステーション、インドの挑戦

マイナビニュース / 2025年1月25日 10時5分

ドリーム・チェイサーは米シエラ・スペース(Sierra Space)が開発中のスペースプレーンで、胴体そのものが揚力を生み出すリフティングボディを採用している。無人で運用され、ISSへの物資補給や、地球への成果物の回収が可能である。とくに、滑空飛行での帰還により加速度を抑え、貨物を安全に回収できるほか、滑走路への精密な着陸も可能な点が、ほかにはない特徴である。

基本的には米国から打ち上げられ、着陸することになるが、将来的には日本の大分空港への着陸も検討されている。今回のミッションは、大分空港が宇宙港としての役割を担うための重要な一歩となるだろう。

○民間企業による挑戦も続々
史上初の極軌道への有人飛行「フラム2」

3月以降には、起業家、冒険家のチュン・ワン(Chun Wang)氏とスペースXによる民間宇宙飛行ミッション「フラム2」(Fram2)が行われる。

同ミッションは、史上初となる極軌道(地球を南北に回る)への有人飛行となる。宇宙船にはクルー・ドラゴンを使い、また先端にはキューポラと呼ばれるドーム状の大きな窓が設けられる。これにより、乗組員は南極や北極を含む、地球の全体を観察することができる。

さらに、地球の上空約400〜500kmで起こる「スティーヴ」(STEVE)と呼ばれる発光現象の研究や、宇宙飛行が人体に与える影響について調べるための研究も行う。

史上初の民間宇宙ステーションの打ち上げ

ISSの運用終了が2030年に迫る中、その後継となる民間宇宙ステーションの開発が進んでいる。

その先陣を切って、早ければ8月にも、「ヴァースト・スペース」(Vast Space)の「ヘイヴン1」(Haven-1)が打ち上げられる。

ヘイヴン1は全長10.1m、直径3.8mで、質量は14t。太陽電池や通信機器、生命維持システムなど、単独で運用するために必要な機能をすべて備えており、4人が最大30日間滞在することができる。

打ち上げには、スペースXの大型ロケット「ファルコン9」を使用する。

また、ヘイヴン1の打ち上げ後には、スペースXのクルー・ドラゴンを使った同ステーションの有人飛行ミッション「ヴァースト1」の実施も計画されており、さっそく滞在が行われる。

ヴァーストは将来的に、スペースXの巨大ロケット「スターシップ」を使った大型宇宙ステーションの打ち上げを計画しているほか、2030年代には回転して人工重力を生み出せる宇宙ステーションの建造などを構想している。

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