Galaxyの販売を10年ぶり再開するソフトバンク、キーパーソン寺尾氏に背景を聞いた
マイナビニュース / 2025年1月25日 11時0分
そのことが3つ目の理由につながっていると寺尾氏は話す。サムスン電子のスマートフォンは現在、国内でも高いシェアを獲得してきていることから、同社製品を扱っていないことがソフトバンクにとって顧客獲得のチャンスを逃すことにもつながっているという。そこで現在のタイミングで改めて、同社製品を扱う挑戦をするに至ったのだそうだ。
競合他社が、販売するスマートフォンのラインアップを絞り込む状況にあって、ソフトバンクは逆にここ最近取り扱うメーカーを増やし、端末販売を強化しているようにも見える。円安による価格高騰や、先のガイドライン改正などでスマートフォンの販売が落ち込むなか、それだけ多くのスマートフォンを扱うことにはリスクもあるだろう。
だが、寺尾氏は「昔のフィーチャーフォン時代だと100万(台)とか、そういう話もありましたけれど、今売られているものはそんなに大きなロットではなくなってきている」と説明。メーカーの協力を得るなどして1端末あたりの調達数をある程度抑えることで、多くの端末を扱ってもリスクコントロールはできていると話している。
ただ一方で、世界トップシェアのサムスン電子製端末をソフトバンクが取り扱い、その重要性を高めていくことは、今後ソフトバンクが扱うメーカーの選別を進めることにもつながってくる可能性がある。この点について寺尾氏は「最終的には顧客に支持されること」としつつ、ソフトバンクとしては競争が活性化するほど調達価格を抑えられるなどメリットが生じることから、扱うメーカーの間口を広めながらもメーカー間の競争を促進していく姿勢のようだ。
法改正後もリセールバリューの高さで「実質36円」を実現
ただソフトバンクは今回、Galaxy S25シリーズの販売にあたって積極的なアプローチを仕掛けていくようだ。実際ソフトバンクは、端末購入プログラムの「新トクするサポート(プレミアム)」を適用して購入し、端末を1年で返却することで、Galaxy S25であれば実質22,036円、Galaxy S25 Ultraの256GBモデルであれば実質49,060円で利用できるとしている。
この金額は22,000円の「早トクオプション」を含んでいるので、それを差し引けばそれぞれ実質36円、27,060円で利用できる計算となることから、かなり積極的な値引き施策を仕掛けていることが分かる。しかしながら、すでにガイドライン改正がなされ、端末購入プログラムを活用しての値引き規制が難しくなっているにもかかわらず、なぜハイエンドモデルをそこまで安く販売できるのだろうか?
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