1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

Galaxyの販売を10年ぶり再開するソフトバンク、キーパーソン寺尾氏に背景を聞いた

マイナビニュース / 2025年1月25日 11時0分

その理由として寺尾氏は、サムスン電子側の協力を得て、なおかつ利益を削るなどの努力をしていると説明するが、より大きな要因として挙げているのが「リセールバリュー」だ。

端末購入プログラムを活用した値引き手法は、返却時の買取予想価格によってその値引き額が変化する。今回のガイドライン改正により、その買取予想価格は中古携帯電話会社の団体であるリユースモバイルジャパンの買取平均価格を基準とする形に統一されたのだが、サムスン電子製のスマートフォンは世界シェアが高いことから、海外での人気が高いので買取価格が高めになりやすく、その分値引きもしやすいのだ。

寺尾氏は、GalaxyシリーズがアップルのiPhone、グーグルのPixelシリーズと並ぶ「3つ目の大きな柱としてやれるんじゃないかと考えた」とも話していた。それだけリセールバリューの高いサムスン電子製品に対する期待は大きいようで、ソフトバンクは今回Galaxy S25シリーズだけでなく、傘下のSB C&Sが「Galaxy Buds3 Pro」「Galaxy Watch7」「Galaxy Ring」といったウェアラブルデバイスも扱うなど、ラインアップの強化も積極的に進めている。

一方で寺尾氏は、一連のガイドライン改正によって、リセールバリューが付きにくい新興の中国メーカーなどは厳しくなってくるとも説明。そうでなくてもAndroidスマートフォンはiPhoneよりもリセールバリューが低い傾向にあり、その分値引きも難しくなることから、アップル以外のメーカーが不利な立場に追い込まれるだけに、「誰が良くなる(ガイドライン改正な)のか、よく分からない」と疑問も呈している。

では今後、KDDIのように両社の関係がスマートフォンだけでなく基地局などのネットワークにまで広がることは考えられるのだろうか? 寺尾氏は「いろんな議論をしていて、その可能性は否定もしないし肯定もしない」と回答。現時点で具体的な動きがあるわけではないが、米中の政治的対立などで中国ベンダー製の設備導入が難しくなっているだけに、「5G、6Gでこの先進んでいくなかで、いろんな議論が出てくると思う」とも答えている。

ただそれよりもまず、寺尾氏はGalaxy S25シリーズでGalaxy AIの立ち上げに専念していきたいとのこと。その後にウェアラブル製品によるヘルスケア環境の強化や、サムスン電子が海外で推し進めている家電との連携を進める考えを示しており、サムスン電子との関係をより強化していきたい考えのようだ。

佐野正弘 福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。 この著者の記事一覧はこちら
(佐野正弘)



この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください