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eスポーツは「孤立化する高齢者」を救うのか?

マイナビニュース / 2025年1月28日 13時14分

画像提供:マイナビニュース

こんにちは。eスポーツライターの小川翔太です。

昨今、eスポーツでの「高齢者の社会進出」の成功事例が増えています。

日本初のシニアプロゲーミングチーム「MATAGI SNIPERS(マタギスナイパーズ)」は、60歳以上のプレイヤーのみで構成されていることで話題になりました。

一方では、高齢者の孤立化、孤独死も問題となっています。

そんな中、2025年1月10日から12日まで「東京eスポーツフェスタ2025」が開催されました。イベントは、eスポーツの活性化を図る「eスポーツ競技大会」、eスポーツ関連産業の振興を図る「eスポーツ関連産業展示会」、eスポーツや関連技術などについて学べる「eスポーツのセミナー・学習企画」などの企画で構成されます。

パネルディスカッションでは、「みんなが活躍できるeスポーツ」「共生社会実現に向けたeスポーツの活用」にてeスポーツによる共生社会の実現について話し合われました。

私たちの「老後」、eスポーツは何をしてくれるのでしょうか。有識者たちの発言をもとに、考えてみました。
孤立化する高齢者たち――。孤独死は1.6倍に増加

文部科学省出身の元キャリア官僚であり、現在は新潟県三条市の副市長である上田泰成氏は、同市の「高齢化率の増加」を課題として、eスポーツによる高齢者の社会参加に取り組んでいます。

上田氏は「(市内で)一人暮らしの高齢者が増えている」と話しました。

実際、日本全体でも65歳以上の一人暮らしは増加傾向にあり、65歳以上の男女それぞれの人口に占める一人暮らしの割合は、昭和55年は男性4.3%、女性11.2%でしたが、令和2年は男性15.0%、女性22.1%に増加しています。

一人暮らしの増加は、誰にも看取られることなく息を引き取り、その後、相当期間放置されるような「孤立死(孤独死)」の増加にもつながります。

「孤立死」の明確な定義はなく、全国的な統計が存在しているわけではありませんが、東京都監察医務院が公表しているデータによると、東京23区内における一人暮らしの65歳以上の自宅での死亡者数は、平成14年の1,364人から20年の2,211人と1.6倍に増加しています。

一般社団法人 東京都作業療法士会の理事を務める楠本直紀氏によると「高齢者は社会との関係性が希薄になりやすい」とのことです。

高齢者を孤独から解放する――。「若者」という切り札

高齢者を孤立から解放する手段として、eスポーツが注目されているのは、高齢者同士がeスポーツで社会に接続できるからでしょう。

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