AIが見た月の模様は“うさぎ”か“顔”か? - 模様と緯度の関係が明らかに
マイナビニュース / 2025年1月31日 18時49分
次に、1000種類の物体を分類できるように訓練された公開データを用いて、月の模様がAIには何に見えるかの判定が行われた。上述のテストでCLIPが“うさぎ”と判定した画像に対し、今度はCLIPに加え、Microsoft Researchが開発した「Residual Network-50(ResNet-50)」、Google Researchが開発した「Vision Transformer(ViT)」と「Big Transfer(BiT)」と「Noisy Student」、Facebook AI Researchが開発した「Semi-Weakly Supervised Learning(SWSL)」と「ConvNeXt」の計7種類のAIが用いられた。すると、月の模様を“うさぎ”とみなす確率は、1000種類の中から選ばれた上位10種類の物体の確率と比べて非常に低く、基本的に月の模様はうさぎとみなされなかったという。ただし一部の画像に関しては、CLIPとConvNeXtが上位10種類に匹敵する確率で月を“うさぎ”と判断した。
庄司研究員はこの結果に対し、最新のAIであっても、月の模様のようなおぼろげなパターンの分類結果は、モデルによって変化することから、人間も月の模様をうさぎとみなしたのは、最初は一部の人だけだったのかもしれないとする。しかしAIと異なり、人間はコミュニケーションによって認識の伝達と変更が可能だ。AIでいえば、自分とは異なるモデルの結果を参考にして再学習を行うようなイメージであり、仮に最初は少数でも、“月のうさぎ”はコミュニケーションを通じて広まっていった可能性も考えられるという。もちろん、文化人類学でいわれているような両者の習性や機能、また他の要素(仏教の伝播など)も文化の形成には重要とした。また庄司研究員は、将来のAIは形状ではなく、動きや機能による分類が可能となるのか、さらにAIはシンボルを作れるのかということも提起している。
(波留久泉)
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