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突然のママの死に号泣する“息子”たち…塙山キャバレーに取材Dが感じた「替えのきかない場所」

マイナビニュース / 2025年2月8日 18時0分

○悩みを抱える人が集まってくる場所

これまでの『ザ・ノンフィクション』での放送の反響は大きく、「僕が実際に会った人で、奈良から塙山キャバレーを目的に車で来たというご夫婦がいました。ほかにも、他県から相談したいことがあるとやって来た人にお会いしましたね」とのこと。元々出稼ぎで来る人が多かった街ということもあり、“よそ者”を受け入れてくれる土壌があるのだという。

「だから、僕がカメラを回しても許してくれたところがあると思います。初めて来たのに常連さんと仲良く話せるのも、塙山キャバレーの特徴だと思います」

もう一つの特徴は、様々な思いや悩みを抱える人が集まってくる傾向があるということ。「そういう人たちの寂しさやつらさを少しでも和らげるのは、やっぱり笑いであったりどうでもいい話であって、ママたちも自分がそのための存在であるということに、すごく自覚的なんです」と感じた。

ママたちが様々な悩みを受け止めることができるのは、彼女たちも離婚、身売り、蒸発、暴力団組長との結婚など、波瀾万丈の人生を歩んできたからこそ。

「“私もこういうことがあってさ…”と打ち明けてくれると、お客さんも話しやすいですよね。だから、ママたちはどんな苦労もどんな悲しみも、商売道具という“武器”に変えているんです。“ただ泣いてるだけじゃ負けだ”という印象がありました」

取材ではなくプライベートで塙山キャバレーを訪れることもある山本氏。「ちょっと家庭でいろんなことがあって、そのことを言おうと思ったら、僕の顔を見た瞬間に言い当てられました(笑)。“そういう男を何百人見てきたと思ってんだ”って言われて」と、お見通しだったそうだ。

●「笑って商売できなかったらやらない」
前編で描かれたのは、店の40周年を機にのれんを下ろした、79歳の「いづみ」のママ。ほかにも70~80代のママの店が多く、高齢化が進んでいる。

それにもかかわらず、体力的にも厳しそうな夜の仕事をなぜ続けるのかを聞くと、どのママからも返ってくるのは“生きがい”になっていることだったという。

「みんな同年代の年金暮らしの人と比べて、“家にいたって、面白くないじゃない”って言うんです。店に来れば、毎日若い人も含めていろんな人としゃべることができるじゃないですか。僕だって“若い男としゃべれてうれしい”と言われましたから(笑)。だから、店に来ることで元気になっているんです」

ママの中には、「カウンターの中で倒れて、みんなに“ママー!”ってみんなに声をかけられるのが、もう葬式でいい」と言う人もいるのだそう。「舞台の上で死のぬが本望」と公言する俳優と同じような気概で、毎晩店に立っているようだ。

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