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どこでもサイエンス 第300回 上流階級!? の星

マイナビニュース / 2025年2月12日 10時39分

あ、なんか難しいなこれ。

クラスIは、デカい星。太陽よりも100倍とか1000倍とか巨大な超巨星。クラスIIはそれに次ぐ輝巨星、クラスIIIは太陽の数十倍の大きさの巨星。クラスIVは太陽よりちょっと大きな準巨星、クラスVはありふれた多数ある星、矮星とか主系列星といいます。VIは、主系列星だけど、星を作るガスの中に重い元素が少ない古代の星のために主系列星よりちょっと暗くなる準矮星。VIIは極めて小さくて稠密な状態になった、星の死骸である白色矮星ということになります。

明るさは I、II、III、IV、V、VI、VIIと暗くなっていくので、光度のクラスです。そんなわかれるんかな。はい、下のグラフを見てください、HR図という天文学では、化学の周期表なみに大切な図なのですが、そこであらわれています。で、I(IaとIbとありますが)の星は同じような色温度のVの星に比べ、1万から10万倍も明るいのです。いや、陽キャラもええとこやんという感じです。

この図の縦軸は、太陽と比較した時の星の明るさです。クラスIの星は太陽の1万~10万倍も明るいということがわかります。太陽1万個分、どんだけー!

下の方も激しいですな。太陽の10万分の1の明るさの星なんてありますよ。満月の明るさは、太陽の100万分の1とかなので、下の方の星と太陽と置き換えると、満月の10倍程度の明るさの暗―い太陽が輝くって感じになりますな。

星の明るさのバリエーションはすさまじく、そりゃクラス分けもしたくなるよねと思うわけです。

なお、左上の方、青白い星ではクラスごとの差がぐっと縮まります。

ところで、点々は観測データからピックアップした星を現しています。

クラスVの星がやったら多いことがわかりますな。クラスIVとIIIもまあ目立ちます。WHITE DWARFはクラスVIIなのですが、これもまあまああります。

一方でクラスI、IIの星は極めて少数です。この図ではクラスVIは描かれていませんがクラスVのすぐ下くらいで黄色いあたりで混ざっている感じですね。

なんてこんなことになるかというと、クラスI、IIの星、超巨星と輝巨星は、星の一生の最後のごくごくかぎられた時期だけ、しかも数が少ない太陽の10倍といった重い星のなれの果ての姿だからです。もともと少ない星のさらに老年期の限られた時期だけの姿なので、それは200歳の亀を見るようなもので激レアなのでございますな。

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