1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際

大学入試への「面接導入」、本当に可能なのか? - 冷泉彰彦 プリンストン発 日本/アメリカ 新時代

ニューズウィーク日本版 / 2013年10月8日 10時55分

 第2の問題として、気になるのが面接時の言語スタイルです。企業の採用面接で見られるような「お辞儀がどうの」とか「ノックして入れ」などという「上下関係のヒエラルキーを前提としたコミュニケーションのスタイル」を導入し、それがデフォルトだというのは絶対にダメだと思います。むしろ面接官がリラックスして「若者と対等に向かい合う」という様式を作れるかが成功のポイントだと思います。

 それは「年齢や社会的地位が全人格的な上下関係になる」という野蛮な風習がグローバルスタンダードに完全に違反するだけではありません。そのような上下関係を面接に持ち込むことで、面接そのものが儀式化して非効率になること、また儀式的な部分で好印象を与えようというテクニックに、面接官が騙されることで、若者の「原石としての資質」が見抜けなくなる、これが怖いのです。

 では「タメ口面接」がいいのでしょうか? そうではなくて受験生を「若き知識人の卵」として最大限の礼節を持って面接官が終始遇する、これでいいのだと思います。とにかく、圧迫面接であるとか、服装がどうとか、マナーがどうのというのは論外です。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください