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ギリシャのネオナチ政党が御用に

ニューズウィーク日本版 / 2013年10月31日 18時7分

 反緊縮・移民排斥を掲げるギリシャの極右ネオナチ政党「黄金の夜明け」に対する捜査が加速しそうだ。議会は先週、犯罪行為への関与を疑われている同党の議員6人の、訴追免責特権の停止を決定した。

 首都アテネで先月、反極右のラップ歌手が「黄金の夜明け」の支持者とされる男に刺殺される事件が起きた。これが市民の怒りを呼び、政府の対策不足に抗議するデモが発生。当局による捜査につながった。今月初めには検察が、ニコラオス・ミハロリアコス党首など6人を犯罪組織に関与した容疑で起訴。党側は、政治的動機に基づくものと非難している。

 議会では、黄金の夜明けの議員が途中退席するなか、満場一致で免責特権停止が決定。特権を奪われたパナギオティス・イリオポウロス議員は、「私は自らの行動ではなく、信条を理由に起訴された」と述べた。

 黄金の夜明けは昨年6月の総選挙で、経済危機に苦しむ国民の支持で躍進、18議席を獲得した。しかし暴力事件への関与が疑われており、政府もとうとう厳しい対処に踏み切った。ネオナチ政党は早くも夕暮れ時?

[2013.10.29号掲載]
アレクサンダー・ベサント

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