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米民主党が「反日」という誤解 - 冷泉彰彦 プリンストン発 日本/アメリカ 新時代

ニューズウィーク日本版 / 2014年1月21日 10時47分

 安倍首相が参拝した13年末という時点では、情勢は一変しています。日中関係は非常に悪く、日韓関係までもが自由陣営の仲間とは思えないような悪化を見せています。そのような中で、安倍首相の行動が、アジアにおける日中韓の関係を「無用なまでに悪化させ」ると同時に、「中国がまるで第二次大戦での戦勝国の正義をタダで横取り」するような口実すら与えてしまったわけです。

 アメリカの駐日大使館、ならびに国務省の「失望」という発言は、そうした状況の変化の中で出てきたものであって、民主党政権だからというのは誤解も甚だしいと思います。

 もっと言えば、現在の共和党の新世代は「オバマのやっている反中国政策」には冷ややかです。仮に、2016年にヒラリーなどの民主党が負けて、ティーパーティー系などの共和党の新世代がホワイトハウスを掌握するようになれば、「衰退する日本」は徐々に切り捨てて、「無駄に中国を敵視することで生じるコスト」を削減にかかる可能性が相当にあると見ておかねばなりません。

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