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ますます加速する企業とアーティストとのコラボレーション

ニューズウィーク日本版 / 2015年3月17日 12時25分

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村上隆とフリスクのコラボによる「FRISK Neo」の発表パーティー  Murakami for Frisk (c) 2015 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.

村上隆が新しく手掛けたのはお馴染みのフリスク

 さまざまな業界でコラボレーションが花盛りだ。ユニクロの企業コラボTシャツに代表されるように企業同士が協力し合う例もあれば、人気キャラクターのアイテムを著名なクリエイターが手がけるなど、その内容は千差万別。協業することで価値が掛け合わされ、付加価値が生み出されるところに意味がある。なかでも今気になるのが、ビジネスとは一定の距離を置き芸術活動を行っている、アーティストによるコラボレーションだろう。

 今の流れに繋がるアーティストとのコラボレーションが浸透したきっかけは何だったのだろうか。おそらく、そのひとつに数えられるのが、2003年に現代美術アーティストの村上隆が手掛けたルイ・ヴィトンのモノグラムシリーズだったのではないだろうか。当時ルイ・ヴィトンのディレクターだったマーク・ジェイコブスからのラブコールによって実現した「モノグラム・マルチカラー」は絶大な評価を受け、ビジネスとして成功を収めただけでなく、アーティストとしての村上隆の名を一躍高めた。以降、こうした動きが活発になり、前衛芸術家の草間彌生は2008年にフェラガモのバッグをデザイン。2012年にはワコールの下着ブランドであるウンナナクールと、2014年には日本の文具ブランドであるマークスと協業。一般の消費者でも無理なく買うことのできる商品が生み出されたことで、企業とアーティストにとって、消費者との関係はより密接になっていく。

 一方の村上隆は、2013年にはシュウ ウエムラと、自身の作品「シックス・ハート・プリンセス」をフィーチャーしたクリスマスコレクションを手がける。さらに、これらの商品をプロモーションするための、アニメーション制作の総合監督を務めたことでも話題を集めた。そして、2015年に入ってからはユニセフ(国際児童金)がFCバルセロナ財団らと共に協力して始めた、チャリティキャンペーン「1in11」のために、FCバルセロナのリオネル・メッシとコラボレーョンして作品を制作している。

 そんなアーティストとのコラボモノの最新事例は、村上隆とフリスクだ。新しく手がけたのは3月16日(月)から数量限定で発売されている「FRISK Neo フライトニングミント」と「FRISK Neo ブルーミングチェリー」である。アルミ製のパッケージには、お馴染みのキャラクターが描かれているが、注目すべきはフレーバーも含めて村上隆が丸ごとプロデュースした点にある。実はタブレット自体の形状は、それぞれドクロとお花をかたどっていて、村上作品のエッセンスを体験できるというこだわりが隠されている。価格は共に369円(税別)。アーティストとのコラボモノが手軽な価格で楽しめる、新しい時代が到来したといっていいだろう。

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