日本でもブレイク前夜? サブスクリプション型音楽配信サービスに各社が参入
ニューズウィーク日本版 / 2015年6月18日 11時31分
AWA、LINE MUSIC、Apple Music......。プレイヤーはまだ増えそうだ
サブスクリプション型音楽配信サービスとは、毎月一定額の料金を支払うことで音楽が聴き放題になるインターネットのサービスのことだ。現在、最大手は2006年にスウェーデンで創業して世界展開するSpotify(スポティファイ)。同サービスは全世界に7500万人のユーザーを抱えている。ダウンロード型の音楽配信サービスの売上が伸び悩む一方で、こうしたサブスクリプション型音楽配信サービスは、今後のデジタル音楽ビジネスをけん引していく存在として注目を集めている。
あまり広くは知られていないが、実は日本でも過去にいくつかのサブスクリプション型音楽配信サービスがオープンしている。ナップスター、ソニーのMusic Unlimited、KKBOXなどがそれにあたる。このうちKKBOXは現在もサービスを展開しているが、他の2サービスは既に存在しない。また、前述のSpotifyは日本に法人組織を持ち長らく準備中だが、未だサービスインに至っておらず、世界的にサブスクリプション型にシフトしている中で、日本だけは成功例が存在しない状態が続いていた。
風向きを変えたのは、アップルの動きだ。去る2015年6月9日、同社は新しいサブスクリプション型音楽配信サービスApple Musicを6月30日に世界で開始すると発表した。この発表を目前に控えた5月末にはサイバーエージェントとエイベックス・デジタルの合弁によるサブスクリプション型音楽配信サービスAWAがスタート、また、LINEとエイベックス・デジタル、ソニー・ミュージックエンタテインメントの共同出資によるLINE MUSICが6月11日にスタートした。さらに、6月15日には電通デジタル・ホールディングスがスウェーデンのSpotify Technology社へ出資したことが発表され、日本でもようやくサブスクリプション型音楽配信サービスが本格始動しそうな情勢になってきた。
従来日本でサブスクリプション型音楽配信サービスが普及しなかった背景のひとつに、日本の音楽市場が世界的にみても大規模であり、他国に比べ例外的にCD市場が生き残っていたということが挙げられる。音楽ソフトの権利者の立場からすれば、まだ息のあるうちにCD市場を捨ててサブスクリプション型に移行するよりも、ギリギリまでCD市場から売り上げを得たいと考えるだろう。
また、CDレンタルという日本独自のサービスが普及しており、リスナーにとって安価に音楽ソフトを聴く環境が既にあったことも影響しているだろう。
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