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シャルリ・エブドが溺死男児の風刺漫画でまた炎上

ニューズウィーク日本版 / 2015年9月16日 15時12分

 難民危機に国際社会の注目を集めるきっかけとなった難民の男の子アイラン・クルディ(3)。9月初め、シリアからギリシャに逃げる途中で船が転覆し、トルコの海岸に打ち上げられた遺体の写真が世界に衝撃を与えた。

 ムハンマドの風刺画がもとでイスラム過激派の襲撃を受けたフランスの風刺週刊紙シャルリ・エブドが、今度はそのアイランの風刺画を掲載して非難を浴びている。ヘイトクライム(憎悪犯罪)で同紙を告訴すると憤る弁護士グループもある。

 表紙になった風刺画は、海岸に横たわるアイランを描く。漫画の見出しはこうだ。「ようこそ移民たち!」「(アイランも)ゴールまであと少しだったのに......」

Charlie Hebdo intimidates people under 'freedom of speech' then want your sympathy when they get attacked pic.twitter.com/ojB3SMnEHd— Anas (@AN4S__) 2015, 9月 13


「シャルリ・エブドは『言論の自由』の名の下に人々を脅し、そのくせ自分が攻撃をされると情けを求める」


 別の風刺画では、溺死した子供の隣に海面を歩くイエス・キリストのような人物が描かれている。セリフは「キリスト教徒は水の上を歩けるが」「イスラム教徒の子供は溺れ死ぬ」だ。

Charlie Hebdo mocking Aylan, the child that drowned. Where are all you "Je Suis Charlie"s at now? Disgusting. pic.twitter.com/zdJEOr397o— Tayyab (@Tayyxb) 2015, 9月 14


「溺れ死んだアイランを笑い物にするシャルリ・エブド。『私はシャルリ』と言っていた支持者たちは責任を取れ。不快極まりない」

 これらの風刺画は、ネット上で非難の嵐を巻き起こした。黒人弁護士協会(ロンドン)会長のピーター・ハーバートはツイッターで、同紙を「ヘイトクライムと迫害を扇動した」罪で国際刑事裁判所に告訴することを検討中と表明し、こうツイートしている。

Charlie Hebdo is a purely racist, xenophobic and ideologically bankrupt publication that represents the moral decay of France.— D Peter Herbert OBE (@herbert_donald) 2015, 9月 14

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