値下げが中小企業にもたらす5つのリスク(後編)
ニューズウィーク日本版 / 2015年10月23日 6時25分
5.客層が低化する
「セールで値段を下げたら、急にクレームが増えた」
あまり値引きをしない店の社長が言っています。
最初は、セールでお客さんが増えたから十分に接客ができなかったせいなのか、とも思ったそうですが、注意深く見ると、クレームの主は決まって、値引きした時にしか来ないお客さんだったそうです。
このような言い方は気が進みませんが、現実問題として「安売りは客層を低下させる」というのは、多くが認めることなのです。値下げしたものを求めるお客さんは、商品やサービスに込められた思いを理解しようとしない人が多い。そんなお客さんは、売り手を尊重せず、自分の都合だけを考えるため、クレームが増えるのです。
このクレームの影響は小さくありません。クレームによってスタッフのやる気が萎えてしまうからです。
スタッフは誰だって商品やサービスに自信を持って売りたいと思っていますが、値下げによって低化した客層からの理不尽なクレームは、スタッフの自信やプライドを傷つけ、やる気を損なわせてしまいます。つまり、安売りがスタッフの質の低化までもたらしてしまうのです。
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