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米大学がいちばん欲しいのは「専攻が決まっている学生」

ニューズウィーク日本版 / 2015年12月27日 8時5分

 例えば、「バイオテクノロジーを使って河川の浄化をする技術開発」であるとか、「南北戦争後の19世紀末における南部の経済復興の状況」であるとか、とにかく大学に行って取り組むテーマが決まっているというケースです。

 もちろん、口先だけではダメで、その研究テーマに関する自分なりの見解があるとか、すでにその領域の研究者に一目置かれるだけの知識を持っているということが必要になります。これに加えて、そのテーマに関連する分野の「成績」が優秀でなくてはなりません。

 日本でも最近は高校から大学への「飛び級入学」を行う大学が出てきています。アメリカの場合はすでに定着していて、高校4年生になる前の高校3年生(ジュニア)の段階で、高校の卒業必須単位を全部取ってしまって大学への「飛び級」に応募するというケースは、往々にしてあるわけです。

 ですが、その場合は「全般的に学力が優秀」だという前提ももちろんありますが、「大学で専攻する内容、それも具体的なテーマが決まっている」という学生がやはり多くを占めると言われます。

 その一方で、一般的には大学出願時に「専攻の決まっていない学生」つまり、専攻(メジャー)は「未決定(Undecided アンディサイデッド)」という学生も多いのは事実です。

 これに対しては、各大学ともに「専攻未決定の学生も大歓迎」であるとか「専攻未決定の学生は入学者の過半数を占めるので心配ない」などというコメントをしています。入試事務室のホームページでのQ&A でも、実際の大学説明会の席上でもそのような発言が多く見られます。

 ですが、そのウラにある事情は異なります。ホンネは違うのです。大学としてはやはり「専攻の決まっている」学生への期待感が強いですし、まして「自分の研究テーマが決まっている」学生は基本的に大歓迎なのです。

 そこには、専攻や研究テーマの決まっている学生の方が追跡調査の結果が良いということがあるようです。つまり入学後の伸びであるとか、卒業後のサクセスということで差がつくのです。

※第5回:教職員や卒業生の子供が「合格しやすい」のは本当? はこちら

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