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内面に響くテーマを設定し、社員のモチベーションを高める

ニューズウィーク日本版 / 2016年3月25日 17時5分

 信頼できるパートナーがいるのは心強いこと。おかげで僕らのモノづくりをより高いレベルへ引き上げてくれる良質な空間を作ることができました。

高い目標設定で挑戦意欲をかきたてることも意義がある

 オフィスの居心地がいいと社員の気がゆるむのではないかという声もありますけど、それは本質を外した議論ではないかと思います。気のゆるみは居心地より人口密度の高さが招くものではないでしょうか。

アラン・チューリングをテーマとした書籍で構成される「チューリングの部屋」。

フリースタイルゾーンでは小規模なミーティングも行われる。

 例えばライブハウスとかサッカースタジアムの観客席など、人が密集していると熱気や熱度が上がりますね。一時的には熱狂してテンションが上がるけれども、やがて脳も身体も疲弊していく。それは人間の生理的な反応です。だから、オフィス空間もゆとりあるデザインの方がストレスなく快適に仕事ができるし、創造性も生産性もアップすると思います。

 何より、仕事のモチベーションに影響するのはオフィスのあり方よりも、やりがいがあるかどうかではないでしょうか。それも報酬や昇格といった外的モチベーションではなく、仕事の内容、本人にとって意味があるかどうかといった内的モチベーションが重要です。高い目標設定で挑戦意欲をかきたてることも意義があるでしょう。

 いずれにしろ本人がやりがいを感じていれば、どういう環境だろうとしっかり仕事するはず。そう考えると、結局は社員1人ひとりのやりがいを会社が適切に与えられているか、内面に響くテーマを設定できているかどうかが問われると思います。

「SmartNews」というニュースアプリが世界に提供できる価値はまだまだ計り知れないものがあると思うので、その意味でここはやりがいに満ちた職場だと思います。だから居心地のいいオフィスでも、みんなだれることなく仕事に邁進できているんじゃないかな。

 今後も国内外でみんながびっくりするようなイノベーションを起こしていきたい。さらなる海外展開も視野に入れつつ、良質なモノづくりを続けていきたいと思っています。

WEB限定コンテンツ
(2015.11.16 渋谷区のスマートニュース本社オフィスにて取材)

text: Yoshie Kaneko
photo: Takafumi Matsumura

スマートニュース株式会社は、独自開発のウェブ解析技術を基盤に各種ニュースメディアと連携したニュースアプリ「SmartNews」を150カ国以上に展開、ダウンロード数は世界で1500万を超えている。サンフランシスコとニューヨークにも拠点を持つ。代表取締役は鈴木健、浜本階生の両氏。2012年6月設立。
http://about.smartnews.com/ja/

* アラン・マシスン・チューリング(Alan Mathison Turing)
1912~1954年。イギリスの数学者、論理学者、暗号解読者、コンピュータ科学者。


鈴木健(すずき・けん)スマートニュース株式会社 代表取締役会長 共同CEO。1998 年慶應義塾大学理工学部物理学科卒業。2009年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。情報処理推進機構から天才プログラマーに認定。著書に『なめらかな社会とその敵』(勁草書房)。東京財団研究員、国際大学グローバル・コミュニケーションセンター主任研究員等歴任。現在、東京大学 特任研究員。2006年株式会社サルガッソー設立。2012年スマートニュース株式会社(旧:株式会社ゴクロ)を共同創業。


※当記事はWORKSIGHTの提供記事です





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