【年表】イギリスがEUを離脱するまで(1952-2016)
ニューズウィーク日本版 / 2016年6月24日 19時30分
(写真は6月23日、ロンドンで勝利を喜ぶEU離脱派の支持者)
イギリスで6月23日、EU(欧州連合)からの離脱の是非を問う国民投票が行われ、離脱支持は52%、残留支持は48%を得票。事前の世論調査でも拮抗していたが、EU離脱が確実となった。報道によれば、開票直後、残留派を率いていたデービッド・キャメロン英首相が辞意を表明した。
イギリスのみならず、欧州、ひいては世界経済への影響も大きいと見込まれているが、これまで拡大を続けてきたEUにとっても、常にEUとの距離の取り方を模索してきたイギリスにとっても、まさに歴史的な結果となった。
ここで改めて「イギリスEU離脱」へと至る歴史を振り返っておこう。
(下記で●はEU関連、○はイギリス関連の出来ごと)
EU発足まで
【1952年】
●フランス、西ドイツ(現ドイツ)、イタリア、ベルギー、オランダ、ルクセンブルクの6カ国が欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)を設立。欧州統合の第一歩に
【1958年】
●欧州経済共同体(EEC)、欧州原子力共同体(EURATOM)設立
【1967年】
●ECSC、EEC、EURATOMという3機関の執行機関が統合され、欧州共同体(EC)が誕生
【1973年】
●イギリス、デンマーク、アイルランドがEC加盟
【1979年】
●欧州通貨間の為替変動の安定化を目指す欧州通貨制度(EMS)が発足。欧州為替相場メカニズム(ERM)が設置される
○イギリスでマーガレット・サッチャー(保守党)が初の女性首相に(〜90年)
【1981年】
●ギリシャがEC加盟
【1986年】
●スペイン、ポルトガルがECに加盟し、12カ国体制に
【1989年】
●ベルリンの壁崩壊。東西冷戦終結
【1990年】
○イギリスが欧州為替相場メカニズム(ERM)に加入
【1992年】
●マーストリヒト条約(欧州連合条約)調印
○ポンド危機をきっかけに、イギリスが欧州為替相場メカニズム(ERM)から脱退
【1993年】
●単一市場が始動
●マーストリヒト条約の発効により、ECを基盤に欧州連合(EU)が12カ国で発足
EU発足以後
【1995年】
●オーストリア、スウェーデン、フィンランドがEU加盟
【1997年】
○イギリスで労働党が18年ぶりに政権を奪還し、トニー・ブレアが首相に(〜07年)
【1999年】
●欧州単一通貨ユーロ導入
●マーストリヒト条約が改正され、アムステルダム条約が発効
【2002年】
●ユーロ紙幣・硬貨の流通開始。イギリス、スウェーデン、デンマークの3カ国を除く12カ国がユーロを導入
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