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ようやくヒラリーを受け入れ始めたサンダース支持者

ニューズウィーク日本版 / 2016年7月14日 18時0分

 ヒラリー支持者は、このイベントでサンダースがヒラリーを公式に支持することを明らかに期待していが、サンダース支持者たちの期待は何なのだろう?

 母親と弟を連れてきた高校生のポールは、サンダースが立候補を発表する前にスピーチの一部をテレビで観たのがきっかけで興味を持ち、出席者がほとんどいない講演会に足を運び、それまで政治に興味がなかった母親まで引きずり出してサンダースファンにしたという筋金入りのサンダース支持者だ。



サンダース支持の高校生ポール(左)と家族(筆者撮影)

 彼はこのイベントについて、「サンダースがヒラリーを公式に支持した後、ヒラリーがサンダースを副大統領候補として発表する」というシナリオを望んでいるというが、「たぶんないだろうね」と諦めた様子で語った。「それでも、ヒラリーや民主党にプログレッシブなアジェンダを多く取り入れさせたことで、すでにサンダースは多くの勝利を得ている。このイベントを楽しみにしている」と、終始笑顔だった。

 ポールのように政治イベントそのものを楽しみにしているサンダース支持の若者が多いのは意外だったが、もちろんそういった人たちばかりではない。

 フェイスブックやツイッターで活発にサンダースを応援してきたという30代くらいの女性ミシェルは、「バーニーにはヒラリーを支援してほしくないし、彼が支援してもヒラリーには投票しない」と、はっきり断言していた。「バーニーが今日何を語るのかはわからない。彼が民主党の指名候補にならないのなら、無所属(あるいは第三政党)で候補として大統領選に出馬してほしい。まだ(彼が大統領になるという)希望は捨てていない」と強い口調で語った。

 民主党にとって、このイベントの最大の目標は、サンダースが公式にヒラリーを支持することで、分裂していた民主党を団結することだった。今回も、イベントが始まる時間まで、サンダースの支持者が「バーニー! バーニー!」と大声でチャントすると、ヒラリー支持者が「ヒラリー! ヒラリー!」とそれを打ち消そうとするスポーツ大会のような光景が繰り広げられた。

 これはいつものことだが、今回はそれらの声に「ユニティ!(団結) ユニティ!」というチャントが覆いかぶさり、多くのヒラリー支持者がそちらに切り換え、最後には「ユニティ」の声が会場を圧倒したのが印象的だった。

【参考記事】クリントンの私用メール問題はまだ終わらない

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