トランプ、言った者勝ちの怖さ
ニューズウィーク日本版 / 2016年9月2日 19時40分
その点、中国に対する米大統領候補2人の立場はかなり単純だ。クリントンは以前こう述べていた。「私は中国トップの政治家と真っ向からやり合ってきた。私が大統領になればお遊びは終わりだ」
一方、トランプは公式ホームページでこう表明する。「アメリカには、豊富な資金を盾に脅してくる共産主義の独裁国家に屈服しない大統領が必要だ。低賃金の労働者や公害がはびこる中国に、これ以上アメリカ人から仕事を奪わせない」
両者、これ以上ないくらい辛辣な言葉を並べている。
言語学が教えてくれるのは(仮説だが)、言葉には新たな現実を生み出す力があるということ。あらゆる事物が密接に結びつくグローバル社会では、世界中の人々が思い描くアメリカのイメージに、米大統領の言葉が絶大な影響力を及ぼす。次の大統領は、そのことを注意深く心に留めておくべきだ。トランプもクリントンも、大統領になった暁には、バベルフィッシュのように自分の発言がたちまち多言語に翻訳されてしまうのだから。
From Foreign Policy Magazine
クリストファー・リバカリ、ジェフ・ワン
この記事に関連するニュース
-
「眠れる有権者」ヒスパニックが目覚めた...激戦州アリゾナで語った複雑な本音とは?
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月20日 17時0分
-
「陰謀論」にハマる人が後を絶たない根本原因 フェイクニュースとの違いは何なのか
東洋経済オンライン / 2024年11月16日 7時50分
-
世界で最も危険な暴走老人になる…海外メディアが報じたトランプ次期大統領(78)の「隠しきれない老化」の実態
プレジデントオンライン / 2024年11月13日 17時15分
-
なぜハリスは負けたのか?【米大統領選2024を徹底分析】
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月12日 17時58分
-
「支持者ごみ扱い」と憤慨 トランプ氏がハリス氏を非難
共同通信 / 2024年10月31日 5時36分
ランキング
-
1ミャンマー軍トップに逮捕状を請求 国際刑事裁判所の主任検察官「ロヒンギャの迫害に関与」
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月27日 20時47分
-
2レバノン停戦、市民に不信感も=「双方が違反する」と懸念
時事通信 / 2024年11月27日 19時55分
-
3米国が日本にミサイルを配備すれば対応する=ロシア外務省
ロイター / 2024年11月28日 0時33分
-
4中国で拘束の米国人3人解放 バイデン大統領の外交成果に
共同通信 / 2024年11月28日 0時23分
-
5トランプ新政権、「米国第一」推進の布陣…主要閣僚に忠実な顔ぶれ並ぶ
読売新聞 / 2024年11月28日 0時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください