男性社会の日本に訪れた女性たちの季節
ニューズウィーク日本版 / 2016年10月25日 10時30分
Issei Kato-REUTERS
女性の経済参加拡大を目指す安倍首相の「ウーマノミクス」は期待ほどの成果を上げていないかもしれないが、保育所の増設といった措置が実を結び始めていることも事実だ。OECDによると、政府による保育施設の増設計画が功を奏し、12年後半以降で女性の就労率は約4%増加している。
「一夜ですべてが変わるわけではないが、変化が起きていることは確かだ」と、コンサルティング会社ユーロテクノロジー・ジャパン(東京)のゲルハルト・ファーソル社長は言う。
ファーソルは14年以降、日本のテクノロジー企業の社外取締役を務めている。日本の企業で取締役を務める外国人はまだ少ないが、なれ合い体質の不透明な企業経営に目を光らせるために外国人が登用され始めたのは、画期的な変化だ。
民進党の蓮舫代表、小池東京都知事、稲田防衛相と、政治の世界で要職に就く女性が続いたとはいえ、日本の政治と社会を動かしているのが圧倒的に男性であることに変わりはない。
それでも、この3人の女性リーダーは単なるお飾りではない。彼女たちは、日本の社会が着実に大きく変貌しつつあることの象徴だ。その変化の先には、高齢化が進むなかでも多様性のある明るい未来を実現し、世界を驚かせる日本の姿があるかもしれない。
From Foreign Policy Magazine
[2016.10.25号掲載]
ジョウジ・サクライ(ジャーナリスト)
この記事に関連するニュース
-
川口のクルド人「難民でなく移民」「いなか出身者の行動」トルコ人著名ジャーナリスト語る 「移民」と日本人 クルド人が川口を目指す本当の理由⑤
産経ニュース / 2024年11月28日 11時30分
-
スペインは不法移民を締め出さない...30万人を「合法化」、狙いは「繁栄」にあり?
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月25日 15時4分
-
地球の少子化問題とその影響—ライフスタイルと価値観の転換が急務
Global News Asia / 2024年11月20日 10時0分
-
「移民・難民をアフリカへ」知られざる欧州の転換 受け入れの理念から強硬策へ舵を切る国々
東洋経済オンライン / 2024年11月20日 8時0分
-
アメリカを「脱出」したいアメリカ人の割合が史上最高の5人に1人に急増
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月6日 17時45分
ランキング
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください